2017 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamic image findings of digestion and absorption of fat: evaluating with MR imaging using elective inversion recovery pulse.
Project/Area Number |
26461841
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
山本 亮 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30319959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 克能 山口大学, 医学部附属病院, 教授 (00274168)
玉田 勉 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40278932)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 膵外分泌機能 / MRI / 脂肪吸収障害 / 腹部症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪の吸収は膵液、胆汁により分解、ミセル化され、消化管壁から主にリンパ管内に吸収されるという複雑な経路を介して行われる。 当初の本研究の目的はこの一連の脂肪の消化吸収の経路を非侵襲的にcine-dynamic MRCPで視覚的、定量的に評価することであった。しかし、膵液や胆汁の分泌を視覚化し定量評価することはできたものの、リンパ管内に吸収された脂肪成分の評価が十分にできなかった。そのため研究視点を変更し、膵外分泌機能が唯一外来で簡便に測定できるcine-dynamic MRCPを用いて、脂肪吸収障害を含めた原因不明の難治性、慢性的な腹部症状を有する患者の原因を明らかにすることとした。原因不明の難治性、慢性的な腹部症状を有する患者に対して18項目の腹部症状の有無に関するアンケートを行い、さらにcine-dynamic MRCPを施行し、膵外分泌機能を定量的に評価し、両者を比較検討した。結果、「おならの臭いがいつもよりくさい」、「便の量が多い」、「便がやわらかい」、以上の3項目の腹部症状の出現と膵液分泌能低下との間に有意な相関関係が認められた。 本研究結果から原因不明の難治性、慢性的な腹痛を有する患者の中でも上記3症状を有する患者に対しては積極的に外来で施行可能なcine-dynamic MRCPを施行し、膵外分泌機能を評価することが原因不明の難治性、慢性的な腹痛を有する患者の原因特定に有用であると考えられた。またcine-dynamic MRCPで膵外分泌低下があれば膵消化酵素補充剤を投与が推奨される治療法となる可能性があると考える。
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Research Products
(3 results)