2016 Fiscal Year Annual Research Report
research on usefulness of myocardial uptake index on stress myocardial perfusion SPECT
Project/Area Number |
26461858
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨口 静二 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (20172182)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 心筋摂取率 / 心筋血流 / SPECT / Tl-201 / 虚血性心疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
アデノシン負荷Tl-201心筋血流SPECT検査において、視覚的に異常を認めない51例を対象に負荷時心筋摂取率(MUI)の有用性を検討した。対象の内訳は、冠動脈病変はない正常群8例,冠動脈病変群32例,冠動脈病変低リスク群11例である。MUIは、心筋SPECT横断像を用い、すべてのスライスで輪郭抽出を行い、左室全体のカウントをクロスキャリブレーションファクターで放射能濃度の換算し、投与量で除し算出した。 検討方法は、正常群の平均MUI値と冠動脈疾患群および冠動脈病変低リスク群の平均MUI値と比較検討し、冠動脈病変群では冠動脈病変重症度との関係も評価した。また、正常群で算出したMUIの正常値を用い冠動脈疾患診断における冠動脈疾患群で感度、冠動脈低リスク群で正常率を算出した。また、CTを用いた減弱補正によるMUI値への影響も検討した。冠動脈疾患群の平均MUI値は正常群に比べ有意な低値で,冠動脈病変低リスク群では洗浄群と有意差を認めなかった。減弱補正後のMUI値は正常群でより理論値に近い値を示し、定量性の改善が示唆された。減弱補正後のMUI値による冠動脈病変診断における感度は94%、正常率は82%であった。また、冠動脈疾患群では、冠動脈病変が高度となるほど、MUI値は低値となった、冠動脈病変群のMUI低値の4例では経過観察中に冠動脈インターベンションまたは冠動脈バイパス手術が施行された。以上より、CTによる減弱補正はMUI値算出において定量性を改善し、冠動脈病変診断において視覚評価にMUIを加えることで診断能の向上が期待されることが示唆された。また、予後評価における一指標としても有用な可能性が示唆された。定量性の更なる向上のためには、CZTカメラに適切な散乱線補正法を開発する必要があると思われた。
|
Research Products
(2 results)