2016 Fiscal Year Annual Research Report
Reactivation of latent cytomegalovirus
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26461928
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
田中 和生 昭和大学, 医学部, 教授 (50236569)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サイトメガロウイルス / 再活性化 / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は平成27年度の報告書に記載した以下の3実験系を行った。 (1)NF-κB, CREB, AP-1などの転写因子の妊娠、出産時の動態をリアルタイムPCR法によって調べる。(2)変異HCMVを細胞に感染させ、脱アセチル化阻害剤を添加し、HCMVの再活性化の有無を調べる。(3)MCMV潜伏感染雌マウスの飲水中に非吸収性の抗生物質を加え、出産後の母乳中の再活性化MCMVの有無を調べる。 平成28年度の実験結果 (1)Real-time PCRにて妊娠マウス、及び出産マウスにおいて転写因子であるNF-κB, CREB, AP-1の発現の亢進を認めた。(2)MI/EPの下流にあるI/E遺伝子が活性化され、CMV再活性化が起こるものと考えられている。そこで、I/Eの下流にGFP遺伝子を挿入した変異ウイルスの作成を試みた。しかし、変異ウイルスは感染効率が著しく低下していた変異ウイルスの作成は断念せざるを得なかった。(3)平成26、27年度に得られた知見からNF-κB, CREB, AP-1などの発現には常在細菌叢が関与していることが示唆された。非吸収性の抗生物質の経口投与により腸内細菌の除菌を行った。抗生物質を1週間経口投与することにより、好気性菌は2.2x109→9.0x102 (/g)、嫌気性菌は1.5x109→5.9x103と著明な腸内細菌数の減少が見られた。また、投与1週間後には無菌マウスと同様の盲腸の肥大が認められ、腸内細菌が除菌されていることが確認された。抗生物質非投与MCMV潜伏マウスでは出産5日目の尿、唾液腺、母乳、乳腺組織でのMCMV価の平均値はそれぞれ1850, 1218, 14780, 927.5 (n=5, copy/ml)であったのが、腸内細菌除菌MCMV感染マウスではいずれの組織においてもMCMV再活性化は認められなかった。
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Research Products
(1 results)