2015 Fiscal Year Research-status Report
化学療法による皮膚障害に対する高濃度水素水の有用性に関する研究
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26461956
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
田口 哲也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80243260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 晃一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00405284)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 皮膚障害 / 化学療法 / 分子標的剤 / EGFR / 抗EGFR / ヒト角化表皮細胞 / 活性酸素 / 水素水 |
Outline of Annual Research Achievements |
化学療法による皮膚異常は表皮におこる障害であるため、そこに多く発現しているEGFRに影響する抗EGFR作用をもつ分子標的薬を利用して水素水の皮膚障害抑制効果をin vitroで検討することとした。そのためにまず、ヒト角化表皮細胞由来のHaCaT cell lineのEGFRの測定を行い、EGFRが豊富に存在することを確認した。次にHaCaT細胞に対して分子標的薬afatinibを添加し、細胞障害が起こる濃度を確認した。しかし、人に対する実臨床下における血中濃度等から判断して、必ずしも妥当な組織中濃度ではないため、さらに検討を積み重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト角化表皮細胞由来の培養細胞の継代維持が困難であることが研究の遅れに繋がっている。活性酸素が表皮細胞障害に確実に関係していると報告されている中で抗EGFR作用があり、抗HER2薬でもある低分子化合物はlapatinibだけである。しかし、現在乳癌症例に対しても治験が進行中であり、実臨床において皮膚障害を高頻度で起こし、より入手しやすい同じ抗EGFR+抗HER2作用を有する分子標的薬afatinibを使った実験を追加することとしたため、研究計画がやや遅れてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
供給が容易なafatinibを使った実験の条件、つまり、細胞障害を起こす妥当な濃度を見いだし、そこでの活性酸素種の存在を同定、測定し、高いようならそれに対する水素水投与による細胞障害抑制効果を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
実験の若干の遅れにより、予定より支出が少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究材料費として次年度にて使用予定である。
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Research Products
(1 results)