2016 Fiscal Year Annual Research Report
Biomarker-based prediction of effectiveness of chemotherapy in gastric cancer via SPARC expression profile
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26461979
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
吉野 茂文 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (60294633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 和彦 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50420526)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胃癌 / 化学療法 / nab-paclitaxel / SPARC / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
胃癌におけるSPARCの免疫組織染色を行い、胃癌組織でのSPARC発現につき検討した。SPARC発現陽性例で全生存期間、無再発生存期間ともに良好であったが、特に術後に補助化学療法(S-1など)を施行した症例ではSPARC発現陽性例で予後良好であった。補助化学療法を施行していない症例では予後に有意差を認めなかった。SPARC発現陽性例における良好な予後は、抗がん剤感受性が関与している可能性が示唆された。 また、進行・再発胃癌に対するnab-paclitaxel投与の第II相臨床試験を実施し、nab-paclitaxelの効果とSPARC発現の関係につき検討した。進行・再発胃癌を対象にS-1投与後の2次化学療法としてnab-paclitaxelを投与した。15例(男性9、女性6)が登録され、年齢は中央値が68歳(42~78歳)であった。Nab-PTX療法開始後のOSは265日であり、PFSは185日であった。またRECISTによる抗腫瘍効果は、PR 4例、SD 9例、PD 2例であり奏効率は26.7%、病勢コントロール率は86.7%であった。切除不能・再発胃癌に対する2次化学療法としての低用量Nab-PTX療法は、OSおよび病勢コントロール率が良好でまた治療継続性も良く、有効かつ安全な治療であることが確認された。これらの症例において、生検により得られた胃癌組織を用いて、SPARCの免疫組織染色を行った。nab-paclitaxelの有効例において胃癌間質部のSPARC発現率が高くなる傾向が見られた。 さらには食道癌症例においてもSPARC発現の検討を行った。食道癌におけるSPARCも胃癌同様位に腫瘍周囲の間質に染色され、腫瘍細胞ではほとんど染色されなかった。また、正常組織にもほとんど染色性が認められなかった。SPARC高発現群は無再発生存期間、全生存期間ともに不良であり、胸部食道癌症例におけるSPARCの発現は、予後予測マーカーになりうる可能性が示唆された。
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