2015 Fiscal Year Research-status Report
StageIII大腸癌患者における術後補助化学療法の効果予測因子の抽出
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26462032
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
長谷 和生 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (50511268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神藤 英二 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 講師 (30626619)
上野 秀樹 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (90597535)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大腸癌 / StageIII / 補助化学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は【検討①:術後補助化学療法の効果予測因子の抽出】および【検討②:validation study】から構成される。【検討①】では、1999年から2005年の間に当科で根治手術を行ったStageIII大腸癌症例のうち、術後補助化学療法を施行した149例と未施行の85例を対象とし、癌幹細胞マーカー発現・EMT関連マーカー発現・腫瘍免疫の状況・病理組織学的悪性度規定因子を切除検体から病理学的に評価、各因子の有無別に抗癌剤の予後改善効果を解析し、それぞれ術後補助化学療法の効果予測因子となりうるか検討する。【検討②】では、2006年から2012年のStageIII大腸癌338例を対象とし、【検討①】で抽出された因子が同様に術後補助化学療法の効果予測因子となるかvalidation studyを行う。 研究開始後2年が経過し、【検討①:術後補助化学療法の効果予測因子の抽出】の対象となるStageIII大腸癌患者の臨床情報の収集、切除検体の薄切、免疫組織化学染色を行い、因子ごとに術後補助化学療法により予後改善が認められるか解析を行った。結果、癌幹細胞マーカーCD133、上皮間葉転換のマーカーであるLaminin-5、tumor buddingが術後補助化学療法の効果予測因子となることが明らかとなり、学会発表を行った。とくにbuddingについては国際学会である2015 American Society of Colon and Rectal Surgeons(ASCRS) Annual Scientific Meetingにて報告した。また【検討②】としてのvalidation studyも開始、tumor buddingの術後補助化学療法の効果予測因子としての意義が確認でき2016年の消化器外科学会総会での報告を予定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に【検討①】を進めることができ、癌幹細胞マーカーCD133、上皮間葉転換のマーカーであるLaminin-5、tumor buddingが術後補助化学療法の効果予測因子となることが示された。今後、【検討②】のvalidation studyについても検討をすすめる。
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Strategy for Future Research Activity |
【検討②】の対象患者の臨床経過については継続的に情報収集するとともに、【検討①】で抽出された因子について同等の結果が得られるかvalidation studyをすすめる。 同等の結果が得られない場合は、使用抗癌剤の相違、近年の高齢患者増加による対象患者背景の相違などが影響している可能性があり、これらを一致させて検討を行う。また、StageIIIa症例とIIIb症例を区別して検討することや、生物学的特徴の異なる右側と左側で区別することで臨床的意義が変化することも考えられる。血行性再発と局所再発についても発生機序が異なり、癌の性格に左右されるところが大きい。これらの背景や再発形式を区別して解析を進めることで、それぞれの予測因子としての重みが変化する可能性が考えられ、詳細に検討する必要がある。近年propensity score matchingによる検討が広く行われている。背景を均一化する際に利用できると考えている。
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Causes of Carryover |
手持ちの残試薬も使用したため、使用額が低く抑えられている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後、抗体およびプレパラートなど消耗品の購入が必要で、また学会発表の機会も増すと予想され、使用額が増加すると考えられる。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Validation and Modification of the Japanese Classification System for Liver Metastases from Colorectal Cancer: A Multi-institutional Study.2015
Author(s)
Shinto E, Takahashi K, Yamaguchi T, Hashiguchi Y, Kotake K, Itabashi M, Yasuno M, Kanemitsu Y, Nishimura G, Akagi Y, Sato T, Kato T, Matsumoto H, Hase K, Sugihara K; Study Group for Liver Metastasis projected by the Japanese Society
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Journal Title
Ann Surg Oncol.
Volume: 22
Pages: 3888-95
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 直腸癌局所再発の治療戦略 低侵襲性を重視した直腸癌局所再発に対する治療戦略2015
Author(s)
梶原 由規, 上野 秀樹, 神藤 英二, 久保 徹, 深澤 智美, 末山 貴浩, 渡邊 智記, 山寺 勝人, 阿尾 理一, 米村 圭介, 白石 壮宏, 関澤 明徳, 山本 裕之, 永田 健, 青笹 季文, 島崎 英幸, 山本 順司, 長谷 和生
Organizer
第70回日本大腸肛門病学会学術集会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2015-11-13 – 2015-11-14
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[Presentation] cT3N1下部直腸癌に対する治療戦略 リンパ節径により術前cT3N1と診断された下部直腸癌症例に対する術前化学放射線療法の意義2015
Author(s)
神藤 英二, 上野 秀樹, 梶原 由規, 久保 徹, 深澤 智美, 末山 貴浩, 渡邊 智記, 山寺 勝人, 阿尾 理一, 米村 圭介, 白石 壮人, 永田 健, 山本 裕之, 関澤 明徳, 平塚 美由起, 青笹 季文, 島崎 英幸, 橋口 陽二郎, 山本 順司, 長谷 和生
Organizer
第70回日本大腸肛門病学会学術集会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2015-11-13 – 2015-11-14
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[Presentation] 大腸がんバイオマーカー 術前MRIによる下部直腸癌のリンパ節転移診断 術前化学放射線療法の影響を含めて2015
Author(s)
梶原 由規, 上野 秀樹, 神藤 英二, 久保 徹, 深澤 智美, 末山 貴浩, 渡邊 智記, 阿尾 理一, 米村 圭介, 白石 壮宏, 関澤 明徳, 山本 裕之, 山本 順司, 長谷 和生
Organizer
第53回日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
京都
Year and Date
2015-10-29 – 2015-10-31
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[Presentation] 大腸がんの包括的ゲノム解析・分子病理学 遺伝子発現による大腸癌budding signature構築と予後因子としての評価および検証2015
Author(s)
神藤 英二, 吉田 雄一郎, 上野 秀樹, 梶原 由規, 久保 徹, 深澤 智美, 末山 貴浩, 山寺 勝人, 渡邊 智記, 阿尾 理一, 米村 圭介, 青笹 季文, 津田 均, 山本 順司, 長谷 和生
Organizer
第53回日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
京都
Year and Date
2015-10-29 – 2015-10-31
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[Presentation] 内視鏡下生検組織を利用した直腸癌術前化学放射線療法の治療効果予測—短期照射例の結果を基にした長期照射例の前向き検討—2015
Author(s)
神藤 英二, 識名 敦, 上野 秀樹, 梶原 由規, 久保 徹, 深澤 智美, 末山 貴浩, 山寺 勝人, 阿尾 理一, 米村 圭介, 白石 壮宏, 関澤 明徳, 市川 度, 橋口 陽二郎, 山本 順司, 長谷 和生
Organizer
第115回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2015-04-16 – 2015-04-18
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[Presentation] 大腸癌における「低分化胞巣」に基づく新しい組織学的grade分類の意義に関する多施設研究2015
Author(s)
上野 秀樹, 金光 幸秀, 石黒 めぐみ, 関根 茂樹, 谷口 浩和, 伊藤 栄作, 神藤 英二, 梶原 由規, 島崎 英幸, 山本 順司, 長谷 和生
Organizer
第115回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2015-04-16 – 2015-04-18