The cardiovascular regeneration therapy with human pericardiac adipose tissue derived stem cells

2017 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 26462095
• Research Institution: Osaka Medical College
• Principal Investigator: 勝間田 敬弘 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60224474)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 伊井 正明 大阪医科大学, その他部局等, 講師 (10442922) ; 神吉 佐智子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (40411350) ; 打田 裕明 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70736834)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 再生医療

Outline of Annual Research Achievements

骨髄を始めとして皮膚・骨格筋・胎盤・臍帯血などの体性組織に由来する幹細胞を用いた細胞治療が再生医療分野で盛んに研究されてきた。最近の研究では、脂肪組織から分離培養した幹細胞（脂肪組織由来幹細胞）にも、脂肪細胞のみならず骨芽細胞・骨格筋細胞・心筋細胞・血管内皮細胞・神経細胞など多系統への分化能を有することが知られている。また、心筋周囲脂肪由来幹細胞は他の部位由来の脂肪組織由来幹細胞に比較して、高い細胞密度を示すことが知られている。ラットやマウスの心筋梗塞モデル動物において、脂肪組織由来幹細胞移植の著明な心機能改善効果が報告されている。また、自家細胞を用いた組織再生治療は、胚性幹細胞移植や他家臓器移植治療とは異なり、倫理面や拒絶反応などの問題が回避でき、採取が容易であり細胞分離法が簡便である。
一方で、ヒトの皮下脂肪およ心臓周囲脂肪から分離、培養された脂肪組織由来幹細胞の性質を比較する報告はない。細胞の性質として、増殖・細胞活性評価、細胞遊走能評価、抗アポトーシス能評価、増殖因子産生能評価を施行した。分離できる脂肪組織由来幹細胞は皮下脂肪由来幹細胞と比較し心臓周囲脂肪由来幹細胞で高い細胞密度を示した。また、増殖能、抗アポトーシス能は皮下脂肪由来幹細胞と比較し心臓周囲脂肪組織由来幹細胞で有意に高かった。遊走能いついては、皮下脂肪由来幹細胞と心臓周囲脂肪組織由来幹細胞との比較では有意差を認めなかった。