2014 Fiscal Year Research-status Report
パッセンジャー変異を利用した新規肺癌個別化医療、網羅的固有抗原同定システムの構築
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26462124
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長山 和弘 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00647935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 淳 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90188954)
村川 知弘 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50359626)
安樂 真樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70598557)
似鳥 純一 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40424486)
北野 健太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70647073)
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80273358)
松下 博和 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80597782)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺癌個別化医療 / 肺癌遺伝子変異の網羅的同定 / 変異検出パイプライン構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究に対する同意が得られた74例について、肺癌組織、隣接する正常肺組織、末梢血を採取した。重喫煙歴のある肺癌、喫煙歴のない肺癌をそれぞれ3例ずつ、計6例選び、肺癌組織、正常肺組織に対して、エクソーム解析、トランスクリプトーム解析を行った。 エクソームシークエンシングにて得られたデータを、BWAを用いてリファレンスゲノムに整列させ、変異解析プログラムSAM tools, GATK, Picardのいずれかを用いて変異候補を同定した。6検体における変異候補数中央値は、254か所(範囲;43-687)で、従来の報告同様、重喫煙例の変異候補数は、非喫煙例の変異候補数を上回っていた。変異候補のうち変異タンパクが産生されるミスセンス変異は、中央値154ヶ所(範囲:24-491)であった。 ミスセンス変異候補のうち、トランスクリプトーム解析にてmRNAレベルで発現していると予測される遺伝子で、MHC class I epitope prediction法を用いて、MHCクラス I結合予測におけるIC50 (half maximal (50%) inhibitory concentration)が50以下の候補エピトープを同定した。候補エピトープ数は、中央値157個(範囲22-421)で、変異候補数を反映して喫煙者に多かった。 より信頼性の高い変異検出パイプラインを構築するため、BWA, LASTの2つのマッピングプログラムとVarScan, LoFreq, MuTectという3つの変異解析プログラムのいずれか組み合わせて、変異候補を選出、それぞれの検体で選出された変異候補の異同を検討した。VerScanとLofreqにおいては、変異候補は、マッピングプログラムの種類に関わらず90%程度の一致を認めた。マッピングにBWAを用いた場合に、Mutect、Lofreqと比較して、VerScanは、変異候補数が50%程度と少ないことが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は、研究遂行に必要な肺癌組織、隣接する正常肺組織、末梢血のセットを74検体収集することができた。これらのうち6検体に対して、エクソーム解析、トランスクリプトーム解析を行い、それぞれの検体で22-421個の候補エピトープを同定することができた。 より精度の高い解析パイプライン構築のために、2つのマッピングプログラム、3つの変異解析プログラムを用いて、それぞれの解析結果の異同について検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
エクソーム解析、トランスクリプトーム解析を更にすすめ、ミスセンス変異以外に、ナンセンス変異や挿入/欠失によるフレームシフト、融合遺伝子から生じる変異候補を同定する。H26年度の解析で得られた変異候補を、従来のキャピラリー法にて確認したり、Real time PCR 法での変異タンパクの発現解析を行ったりして検証する。これらの結果を踏まえて、網羅的解析法の最適化・効率化を図り、固有抗原同定の解析パイプライン(解析システム)を構築する。
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Causes of Carryover |
コンピューターの値段に変動があったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費として使用する
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