2014 Fiscal Year Research-status Report
非小細胞肺癌における抗炎症及び抗線維化による腫瘍制御とその分子機序の解明
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26462129
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
庄司 文裕 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90444851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前原 喜彦 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80165662)
岡本 龍郎 九州大学, 大学病院, 助教 (80568626)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 非小細胞肺癌 / 病理病期IA期 / 術後再発 / 間質性肺炎マーカー / 血清KL-6値 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究課題】病理病期IA期非小細胞肺癌における術前血清KL-6値の術後再発に及ぼす影響【背景】 Krebs von den Lungen-6(KL-6)は間質性肺炎の血清マーカーとして知られている。近年、肺癌の腫瘍マーカーとしての意義についての報告が散見されるが、肺癌術後再発との関連性は不明である。【目的】病理病期IA期非小細胞肺癌のおける術前血清KL-6値と術後再発との関連性について検討する。【対象及び方法】2003年12月から2009年12月にかけて九州医療センター呼吸器外科において手術を施行した病理病期IA期非小細胞肺癌204症例。【結果】KL-6カットオフ値:285.0U/ml(感度=60.00%, 特異度=69.83%, AUC 0.662)69症例(33.8%):high KL-6 level group、135症例(66.2%):low KL-6 level group結果①:術前KL-6高値群は有意に男性(p=0.0006)、喫煙者(p=0.0438)、非腺癌(p=0.0049)、再発(p=0.0058)が多く認められた。結果②:術前KL-6高値は独立した術後再発予測因子であったRR (95% CI), p value=3.063 (1.023- 7.990), 0.0160。結果③:術前KL-6高値群は無再発生存期間が有意に短かった(p=0.0009)。【結論】病理病期IA期非小細胞肺癌において術前KL-6高値は術後再発予測因子であり、術後補助化学療法の対象となりうる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
間質性肺炎のマーカーである血清KL-6値と病理病期IA期非小細胞肺癌術後再発との関連性を示すことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
neutrophil-to-lymphocyte ratio (NLR), platelet-to-lymphocyte ratio (PLR), Glasgow prognostic score (GPS)は全身性炎症のマーカーとして各癌腫の予後因子としての有用性が報告されており、これらマーカーと肺癌術後再発との関連性を探索する予定である。
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Research Products
(1 results)