2016 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of usefulness of miRNA as biomarker in brain trauma
Project/Area Number |
26462160
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
畠山 哲宗 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (90602805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河北 賢哉 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (10505803)
河井 信行 香川大学, 医学部, 准教授 (40294756) [Withdrawn]
小川 大輔 香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70524057)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 重症脳外傷 / 髄液採取 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
今回我々は血漿および脳脊髄液中のmiRNA発現パターンやレベルが、非脳外傷患者と比較して異なることを明らかにし、その発現パターンやレベルの変化が脳外傷患者の転機や後遺障害と関連するか否かを調べ、予後予測因子またはバイオマーカーとなる可能性を検討した。頭部外傷患者の血漿および髄液を採取しそのmicroRNAの発現を詳細に検討した。頭部外傷患者のday0、day1、day2、day5の血漿を用い、microRNAの発現量をmicroRNA microarrayで測定すると、変動のあったmicroRNAは55種類であった。その中で特に絶対的発現量の多いものはmiR-451、miR-223、miR-16の3種類であった。また変動のあったmicroRNAはday5でほとんどday0と同等あるいは減少傾向にあった。次に髄液中のmicroRNAの変化についてmicroRNA assayを行いmicroRNAの変動を調べた。対象に正常圧水頭症患者の髄液を用いた。外傷後経過中(day2、day5)に髄液中で変動のあったmicroRNAは87種類あり、そのうちmiR-451a、miR-21、miR-16の3種類は他のmicroRNAと比較して圧倒的に発現量が多かった。変動のあったmicroRNAの数は血漿中よりも髄液中のほうが多く、day5においてmiR-124以外のmicroRNAはすべて増加しており、血漿中の全てのmicroRNAがday5においてday0より減少していた変動とは正反対であった。miR-451はすべてのmicroRNAのなかで最も発現量が多く、血液中ではday1で減少しday2以後で上昇したが、髄液においてはday2、day5ともに増加していた。今後これらのmicroRNAが脳外傷のどの状態を反映しているのか、またバイオマーカーになりえるかどうかさらなる検討が必要である。
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