2014 Fiscal Year Research-status Report
がん幹細胞特異抗体を用いた悪性膠芽腫に対する分子標的療法の開発
Project/Area Number |
26462187
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
鰐渕 昌彦 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30343388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 美樹 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10530454)
鳥越 俊彦 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20301400)
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20538136)
三國 信啓 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60314217)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 膠芽腫 / 分子標的 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経膠腫は原発性脳腫瘍の中で最も多く発生し,WHO grade IからIVに分類される.中でもgrade IVである膠芽腫(glioblastoma: GBM)は,平均生存12か月,5年生存率7%と,非常に予後不良である.2005年に発表されたテモゾロマイドの出現により,平均生存14ヶ月と2か月間延長することが可能となった.しかし,以後,有効な治療は確立されておらず,2013年より使用可能となったベバシズマブもperformance statusの良好な期間を4か月延長するのみで,生存率を延長するまでには至っていない.近年,他の癌腫では,有効な分子標的療法が確立されてきており,GBMについてもその確立は急務である.GBMの治療抵抗性や再発に癌幹細胞の関与が示唆されており,その機能を抑制,ひいては細胞死に至らしめることは飛躍的な治療の躍進につながる. 本研究の目的は,膠芽腫(glioblastoma: GBM)の癌幹細胞マーカーを同定し,GBMに対する分子標的療法を確立することである.
現在までに、本研究費によって、GBMの本学臨床例サンプルデータベースより,我々の作製したMCSP, IL13α2に対するモノクローナル抗体にて免疫染色を行っている。 GBMにおいてはMCSP,IL13α2ともに陽性である傾向を認めており、臨床病型との比較解析を行っている。 以上のように、補助金は補助条件に従って、有効に使用されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、本研究費によって、GBMの本学臨床例サンプルデータベースより,我々の作製したMCSP, IL13α2に対するモノクローナル抗体にて免疫染色を行っている。 GBMにおいてはMCSP,IL13α2ともに陽性である傾向を認めており、臨床病型との比較解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
GBMの本学臨床例サンプルデータベースより、primary (de novo) GBMとsecondary GBMに再分類したのちに,MCSP, IL13α2の発現の差異を 解析する.本計画により,MCSP, IL13α2がprimary (de novo) GBMとsecondary GBMのいずれか,あるいは双方に特徴的ながん幹細胞マーカーとして,有用であるかを検討する予定である。
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