2015 Fiscal Year Research-status Report
生体内関節の三次元運動力学的動態解析システムの開発と臨床応用
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26462241
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐原 亘 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (80706391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅本 一臣 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40294061)
山崎 隆治 大阪大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (40432546)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 三次元動態解析 / X線透視画像 / 3D CT画像 / 正常肩 / 異常肩 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究室で開発した人工膝関節用の動態解析システムを生体内骨関節動態解析に応用するために改良を続けている。 1) 重なり合った骨輪郭の抽出:ある程度方法は確立しており、1枚の画像につき約10分で輪郭抽出できるようになった。 2) 奥行き誤差の補正:骨関節のCT画像から適切な関節間距離(間隙)を算出し、奥行き補正するプログラムを作成した。 3) 精度検証:人体骨模型を用いて各骨毎の精度検証を行った。奥行き誤差が人工関節の時よりも大きく生じることが判明した。奥行き誤差の補正プログラムを用いることで関節での生じる誤差がどれだけ小さくなるかについても今度検証する予定にしている。 正常肩については15例30肩の撮影を終え、5例10肩の動態解析がほぼ終了した。具体的には前方挙上、肩甲骨面挙上、側方挙上、外転0度、90度、135度、最大外転での回旋運動を撮影した。研究成果としては、上肢を挙上する方向を前方から側方へかえることによって肩甲上腕関節の接触域が骨頭の前方から後方へと変わることが明らかになった。また、外転0度、90度、135度、最大外転での回旋運動では肩甲上腕関節での外旋角度はどの外転角度でも一定であったのに対し、内旋角度は外転角度が増加するに従って減少し、その結果回旋範囲が減少することが判明した。またこの時の肩甲上腕関節の接触域は下垂位では骨頭下方の前後に広く分布したが、外転角度が増加するに従って骨頭の後方、最終的には結節間溝付近に限局するような動きを示した。これらの結果は学会でも報告した。 異常肩については8例撮影しているが、解析は正常肩がある程度終了してから行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年予定していた精度検証であるが、骨模型の加工が終わりようやく1回目の検証が終了した。奥行き誤差補正の妥当性を今後検討する課題が残っている。 筋電計の購入まで至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
関節での補正プログラムで生じる奥行き誤差を検証する予定にしている。 方法はほぼ確立したので、並行して解析を進めていく。 筋電計購入についても進める。
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Causes of Carryover |
筋電計の購入を予定していましたが、まだ購入していません。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
システムの改良と同時に筋電計の購入も進めていこうと考えています。
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Research Products
(7 results)