2014 Fiscal Year Research-status Report
脊髄functional MRIを用いた疼痛の定量評価法の確立
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26462245
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小田 良 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80516469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生駒 和也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50516044)
藤原 浩芳 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90381962)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 疼痛 / functional MRI / 脊髄 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊髄のfMRIは撮像対象が小さいため、従来のボリュームコイルでは十分な解像度が得られなかった。その問題点を解消する為に表面コイルを作成し撮像試験を行った。作成した表面コイルを用いて撮像したMR画像は、これまでのボリュームコイルを用いて得られたMR画像に比して、解像度が高く、信号雑音比も高いものであった。この表面コイルを用いたfMRI撮像条件の調整を行っている。ラットの坐骨神経損傷モデルの作成には脳血管クリップを用いた圧挫損傷を加えることで、一定した神経損傷を加えられることが明らかとなった。神経損傷手技に習熟することで均一な神経損傷モデルの作成が可能となることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作成した表面コイルを用いて脊髄のfMRI撮像に必要な撮像条件の設定を行っている。実際に撮影を行う際には、体動が大きく影響を及ぼすため、麻酔方法や麻酔深度の調整を行っている。また体動による影響を軽減させるため、体幹を固定する装置の作成を検討している。坐骨神経損傷モデルの作成については、脳血管クリップを用いることで安定した神経損傷モデルの作成が可能となっている。神経刺激条件については、撮像条件確立の後にfMRIで得られる像を確認しながら調整を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
表面コイルを用いた脊髄fMRI撮像条件を確立した後に、神経刺激方法、刺激条件の設定を行う。末梢神経損傷後に経時的に脊髄fMRIを撮像し、末梢神経再生に伴うMR信号の変化を解析する。また、作成した表面コイルを用いることで、脳のfMRIについても精細に描出できる事が確認できた。脊髄fMRIに加えて末梢神経損傷後の疼痛刺激に対する脳のfMRIでの信号変化を評価することで、疼痛に対する中枢神経の反応を評価できる可能性があるため、坐骨神経損傷後の脳のfMRI画像の変化についても解析を行ってゆく。
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