2017 Fiscal Year Annual Research Report
Quantitative measurement of pain using functional magnetic resonance imaging
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26462245
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小田 良 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80516469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生駒 和也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50516044)
藤原 浩芳 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90381962)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 磁気共鳴画像(MRI) / functional MRI / 末梢神経障害 / 慢性疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれは末梢神経損傷後のラット脳神経活動の過程をfunctional MRIで評価することを目的に研究を行った. 末梢神経損傷モデルとして,坐骨神経を脳血管用に用いられるクリップにより圧挫損傷したラットを作成した.このラットを経時的にfunctional MRIを撮像した.MRIは動物用の7.04 T の横置き型MRI装置とサーフェイスコイルを用いて撮像した.Functional MRIの手法としては,超常磁性造影剤を投与した後に,functional MRI taskとして足底部に刺入した刺激電極を通電している時と通電していない時にT2*強調像を撮像し,そのデータを解析ソフトで解析した.一般線形モデル解析により刺激の有無による信号強度の相違の定量的評価としてT値を求めた.この値によりカラーマップを作成した.これにより,それぞれの脳部位における血流の変化を捉えることができた. またそれぞれの時期に対応したラットの脳を摘出し,c-Fosの免疫組織科学染色を行い,脳神経の活動状態を評価した. Functional MRIの結果として坐骨神経圧挫損傷1週後に扁桃や大脳基底核,前帯状回で有意差を認めた.そして3, 6週後にかけて有意差のある脳神経部位の範囲は縮小した.しかし,9週後には扁桃と海馬で有意差が新たに見られるようになった.免疫組織科学的染色による評価では,これらの部位で,刺激後にc-Fosが活性化している結果を得ることができた. 本研究により,末梢神経損傷後の脳神経活動の変化をfunctional MRIにより捉えることができた.この結果は,組織学的評価と矛盾しなかった.また,超常磁性造影剤はfunctional MRIを撮像する上で有用であった.
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