2014 Fiscal Year Research-status Report
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26462246
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
鈴木 亨暢 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 病院講師 (00445016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺井 秀富 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20382046)
中村 博亮 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60227931)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | iPS細胞 / ヒト人工多能性幹細胞 / BMP遺伝子 / 骨形成タンパク / HSV-TK遺伝子 / 単純ヘルペスウイルス1型チミジンキナーゼ / 低侵襲脊椎固定術 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会の到来により、脊椎手術は近年増加の一途を辿っているが、患者の早期社会復帰や医療費の削減に向け手術の低侵襲化が重要である。周辺器具の発達に伴い脊椎手術の低侵襲化は進んでいるが、脊椎固定術に必要な骨新生促進及び骨癒合促進に関しては、未だに骨盤などより採取された自家骨移植などが用いられており低侵襲化とはほど遠い現状である。 また、ヒト人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell; iPS細胞)は2007年に山中らによって見出された細胞であり、さまざまな組織の細胞に分化する能力を有し患者本人の細胞から樹立可能である特徴を持つ。現在は本邦を中心に、遺伝疾患の基礎研究や治療薬の開発のみならず、再生医療や移植治療への応用が期待され臨床治験が始まろうとしている。しかし、iPS細胞の骨再生への応用の研究は世界的にみても報告が非常に少なく、iPS細胞の臨床への応用を進めているにあたり重要な課題と考える。 当研究は、骨形成タンパク-2 (Bone Morphogenetic Protein-2; BMP-2)、及び、単純ヘルペスウイルス1型チミジンキナーゼ(HSV-TK)発現プラスミドベクターを導入したiPS細胞を作製し、同細胞の骨形成能、及び、ガンシクロビルの添加により発現ベクター導入細胞の細胞死を確認した後に、ラットを用いて細胞注射による脊椎固定術の検証を行うことを主目的とし、平成26年度より開始されている研究である。 平成26年度の進捗状況としては、当学内における組み換えDNA実験計画など諸審査に対する承認を取得した後に、当教室で保有していたBMP-2発現ベクター、HSV-TK発現ベクターの増幅、制限酵素での切離、不純物の除去を行い、DNAの純度測定とシークエンスの確認まで完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
26年度末までにBMP-2発現遺伝子、HSV-TK発現遺伝子を1つのベクターに組み込み、まずはC2C12細胞に導入、ALP活性測定などの骨形成能評価、及びガンシクロビル添加による細胞死の評価までを終了する予定であった。 しかし、当学内における組み換えDNA実験計画など諸審査に対する承認に時間を要し、研究の開始が遅れたため、現在はBMP-2発現ベクター、HSV-TK発現ベクターの作製、増幅、制限酵素での切離、得られた遺伝子の純度、及びDNAシークエンスの測定、評価までを完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
実験計画の審査中に必要なベクターや薬剤の購入は終了させているため、今後は、粛々と研究を遂行していく予定ある。具体的には、両ベクターをtransfectionにて一つのベクターに組み込み、まずはC2C12細胞に導入、ALP活性にて骨形成能及び、ガンシクロビルの添加により発現ベクター導入細胞の細胞死を評価する予定である。その後、各種分化レベルに調整されたiPS細胞に作製したBMP-2、HSV-TKを発現するベクターを組み込み、無胸腺ラットの横突起間に細胞を注射し、4週間、8週間の時点で犠牲死させ単純X線にて骨新生の状態を確認する。さらに注射部分の脊椎を摘出しmicro CTを用いて新生骨の骨質評価を行う。その後組織標本を作成し、組織学的に新生骨を確認した上で注入細胞生存の有無や骨新生への寄与の割合などを検討する予定である。
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Causes of Carryover |
交付金額のうち旅費としての使用が少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降に学会発表活動などに使用する予定である。
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