2015 Fiscal Year Research-status Report
椎間板変性におけるWntシグナルとアラキドン酸カスケードとの分子メカニズムの解析
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26462252
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
檜山 明彦 東海大学, 医学部, 講師 (00514382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 大輔 東海大学, 医学部, 准教授 (10408007)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 椎間板細胞 / Wntシグナル / TNF-α / NF-κβ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の解析から椎間板細胞中におけるEP受容体の発現を認めた。さらにPGE2/EP受容体を介したシグナル経路が、椎間板細胞分化を誘導する可能性が示唆された。そこで本研究では引き続き炎症性サイトカインTNFαによるWntシグナルの伝達経路についてin vitroで解析することを目的とした。 TNFα刺激によりCOX-2(-1432/+59) reporterの転写活性は上昇したにもかかわらずNFκβの binding siteが欠失したCOX-2 (-220/+59) reporterではTNFα刺激による発現が誘導されなかった。またNFκβやCOX-2のinhibitor (MG132やCelecoxib)を用いた発現解析の結果から、椎間板細胞におけるTNFαによるWntシグナルの活性化はNFκβシグナルによる直接的作用とCOX-2/PGE2シグナルを介した間接的作用がそれぞれシグナル調整に関与している可能性が示唆された。 これらのシグナルは炎症誘導に関与する重要な転写シグナルであり、椎間板細胞におけるWntシグナルの分子スイッチとして働く可能性が考えられた。今後はこれらのシグナルを制御することが可能となれば椎間板変性における新たな分子標的治療薬に繋がる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は平成27年度を大型動物椎間板変性モデルを用いたカスケードの解析を検討していたが 予算の関係上難しくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、大型動物変性モデルを用いたWntシグナルの分子メカニズムを明らかにすることを目的として実験を遂行する。
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Causes of Carryover |
論文校正や論文投稿料として約200,000円の予算が必要であり、当該年度の残額98,962円ではまかないきれなかったため、翌年の予算を使用し投稿料にあてることとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文校正や論文投稿料に当該年度の残額98,962円を合算して使用する。
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Research Products
(1 results)