2014 Fiscal Year Research-status Report
自己単核球を含む多血小板血漿ゲルを用いた半月板再生方法の開発
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26462275
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
橋本 祐介 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10382178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇谷 滋之 武庫川女子大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70243243)
箕田 行秀 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90453133)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 入力お願いいたします / 半月修復 / PRF / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
膝半月は一旦損傷すると自然治癒を期待することは困難である。現在の縫合術では成績不良例も多く、技術的な向上だけでなく成長因子、幹細胞などの生物学的治癒因子の動員が必要とされる。半月板治癒に対する再生医療を可及的早期に臨床応用するために自己単核球を含む多血小板血漿ゲル(Plate Rich Fibrin)の一期的移植を計画した。 本年度は安定したPRF作製技術の確立と、半月板欠損部分移植を行った。GFPラットから採血を行い、遠心することでPRFを作成した。PRF生成に必要な血小板凝固作用を促進させるためにガラスで作られた採血管を使用した。遠心方法として3000rpmを15分行っていたが、PRFは得られなかった。また多くの量の血液を得るために下大静脈から21G針で採取していたが、PRFは得られなかった。そこでより太い18G針を用い、心臓から採血を行い、遠心時間を2700rpm 2min,2400rpm 4min, 2700rpm 4min, 3000rpm 3minの条件で行うことによって少量のPRFが作成することができた。さらに、採血後遠心までの時間が1分以上経過するとPRFが得られないことが分かった。野生型ラットの半月板前半分を切除する半月板切除モデルを作成し、GFPラットの採血から得られたPRFを半月欠損部に移植したところ、術後4週での再生半月の大きさは大きな変化がなかったが、トルイジンブルー染色で異染性が認められ、軟骨基質の産生が示唆された。今後はtype IIコラーゲンの染色、長期モデルを作成し、その効果を判定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は安定したPRF作製技術の確立に時間がかかったが可能となった。しかしながら、PFRの成分分析、その生理作用については評価できなかった。動物実験においては比較的安定した手術の習熟が出来たが、その評価はまだ不十分である。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度の研究によって、安定したPRF作製技術が確立できたが、その生理作用については判明しなかった。27年度はPRFに含まれるTGFβ、IGF-1, PDGF, IL-βなどのサイトカイン測定と、半月板細胞に対する分化作用を明らかにし、半月板修復に有用なマテリアルであることを証明する。さらに、半月板欠損モデルに移植する事で、半月板再生が促進することを証明する。
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Causes of Carryover |
サイトカイン測定や細胞培養に関わる消耗品をそれほど購入しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究に対する追加実験等の研究、研究に関する調査、成果発表を行う予定であるため追加実験のための動物、抗体、道具、染色試薬、学会出張費、投稿準備費、印刷代等の支出を予定している
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Research Products
(8 results)