2015 Fiscal Year Research-status Report
肩関節前方脱臼モデルの開発ー病態解明と手術術式の検証のためにー
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26462282
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 宣幸 東北大学, 大学病院, 講師 (80375287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井樋 栄二 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80193465)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 計測装置の動作確認 / 実験装置の作製 |
Outline of Annual Research Achievements |
肩関節が脱臼する際の上腕骨頭の位置変化を磁気センサーで定量的に計測できるか予備実験を行った。この脱臼実験では早い動作で実験を行うため、その早い動作に磁気センサーが対応できるのか、対応できるとしても精度は問題なく計測できるのかを確認した。 脱臼時の関節窩と上腕骨頭に生じる骨病変を捉えるためにレントゲン透視装置を別の予算を用いて購入し、豚の骨を用いて脱臼を模擬してレントゲン透視装置でこれらの骨病変を捉えることが可能か予備実験を行なった。同様に早い脱臼動作をレントゲン透視装置で捉えることができるかを確認した。動的な動きの他に、静的な撮影を行い、変位の計測ができる精度があるかどうかを確認した。 脱臼させる装置を市販の万能試験機でできないか検討を行った。早いスピードで100kg程度の加重をかけても計測できる装置を探したところそのような装置も市販されていることが分かった。しかし、価格が1000万円以上することがわかり購入はできないためこの万能試験機の購入は断念した。 脱臼する際のスピードを再現するために実際にどの程度の速さで脱臼しているのか文献調査を行った。しかし、そのような調査を報告している論文はなかった。ただ、脱臼が生じた際のビデオ撮影を解析した報告はあり、人の肩関節の脱臼スピードの大まかな速さをそのビデオ解析から推測することは可能になった。実際の実験では全く同様のスピードを再現することは困難と考えられるためそれに近いスピードを再現するように実験設定を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
模擬骨や豚の骨を用いて予備実験を行っている。肩関節が脱臼する際は相当なスピードで脱臼が生じることが予測されるので本実験でもできる限り高速の脱臼装置を完成させるように実験装置を作製してきた。今年度は新規の購入は行わずにこれまで購入した計測機器や器具を用いて予備実験を行ってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
実験の計測システムが完成し、豚や模擬骨での予備実験を終了した後に新鮮遺体の肩を用いて本実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実験装置に装着するロードセルを購入しなかったことと、万能試験機の修理費等が必要にならなかったことなどが当初の予定よりも費用がかからなかった理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
脱臼装置を完成させるためにロードセルを購入し、脱臼時にかかる力の計測装置を作製する。
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