2015 Fiscal Year Research-status Report
血行動態に着目した肘離断性骨軟骨炎の病態解明と新治療法の開発
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26462300
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松浦 哲也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (30359913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東野 恒作 徳島大学, 大学病院, 特任准教授 (80380129)
鈴江 直人 徳島大学, 大学病院, 講師 (50463485) [Withdrawn]
江西 哲也 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (20467806) [Withdrawn]
合田 有一郎 独立行政法人国立病院機構高知病院(臨床研究部), 病院, 医師 (70581148) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 離断性骨軟骨炎 / 野球 / 血行 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年に肘離断性骨軟骨炎を認めなかった6~11歳の少年野球選手1275名を対象にして、1年後に超音波検査を行った。33名(2.6%)に障害が疑われX線検査を行ったところ、23名(69.7%)に障害が認められた。したがって1年間の障害発生頻度は1275名中23名の1.8%であった。障害発生に関連する因子として年齢、野球開始年齢、経験年数、週間練習時間、ポジションと肘関節痛の既往を考え、多変量解析を行った結果、年齢の11~12歳のみが有意に関連性を有しており、他の因子は明らかな関連がなかった。 肘離断性骨軟骨炎の病態には局所の血行動態が関連していると考えられ、障害を有する選手の小頭への栄養血管血流量を超音波ドプラで測定し、障害の修復状況との関連を検討した。修復群では非修復群に比べて血流量が多い傾向にあった。 上述の小頭への栄養血管を未固定遺体上肢標本を用いて解剖学的に検討した。造影剤を腋窩動脈から注入することにより栄養血管の描出は可能であり、その正確な位置はCTを用いて検討することが適当であった。栄養血管は小頭後方の内側よりに位置していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肘離断性骨軟骨炎の危険因子の検討、小頭栄養血管血流量に関する検討、血管柄付き骨釘移植術に関する検討、生体力学的検討ともにおおむね当初の予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに平成28年度も遂行する。具体的には少年野球選手に対する栄養血管血液量の検討、新鮮遺体を用いた解剖学的、生体力学的検討とウサギを使った血行動態の検討である。遂行する上での課題はメンバー変更が生じた点であるが、新規研究者も実験の経験があり問題なく遂行できるものと考えている。
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Causes of Carryover |
未固定遺体標本を使っての実験で薬品等の物品費が当初の予想よりも低かったため、使用額が当初よりも減じる結果となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度分として請求した基金助成金とともに、特に未固定遺体標本を用いての実験に対して使用したいと考えている。平成28年度は26年度、27年度に比べて未固定遺体標本を用いての実験が占める割合が高いため使用可能と思われる。
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Research Products
(8 results)