2014 Fiscal Year Research-status Report
周術期抗血小板薬薬効モニタリングのための血小板由来microRNA発現解析の検討
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26462370
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中山 力恒 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90568198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐和 貞治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10206013)
溝部 俊樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50239266)
小川 覚 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50636131)
中嶋 康文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70326239)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | micro RNA / 血小板 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は採取した健常人の血液から、血小板、マイクロパーティクル、血漿、多血小板血漿、乏血小板血漿のサンプルを作成し、各サンプルにおけるmiRNAの発現を網羅的に解析し、血小板に対して最も鋭敏なmiRNAを同定することを目標に研究を進めた。 具体的には、クエン酸採血後、薬物(ADP, Thrombin) を負荷することで血小板刺激を行い、負荷前後の全血検体を、遠心操作にて多血小板血漿作成後、洗浄血小板溶液の作成した。また乏血小板血漿を作成後、超遠心(16000g for 90min)にて、マイクロパーティクルペレットを作成した。そしてそれらのサンプルに対して、miRNAの分離・濃縮を行った。そして、バイオアナライザーを用いて、サンプルからmiRNA群が抽出されていることを確認後、Small RNAのライブラリ作成(Ion Total RNA-Seq Kitを用いてフラグメント化)し、cDNAに変換を行った。さらに、エマルジョンPCR法を用いて、cDNAを増幅させ、シーケンシングに持ち込んだ。しかし、マイクロパーティクルペレット及び乏血小板血漿からのmiRNAの抽出が安定せず、また、次世代シーケンサーの立ち上げが不安定であったために、思うように進捗出来なかったが、少ないサンプルの中で、有意差は未だ出ないものの、将来性を有する可能性のあるいくつかのmiRNAが候補に挙がっている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マイクロパーティクルペレット及び乏血小板血漿からのmiRNAの抽出が安定せず、また、次世代シーケンサーの立ち上げが不安定であったために、思うように進捗出来なかった。また、シーケンシングに持ち込む際のチップローディングを中心とした手技が、複雑であったことも要因の1つである。
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Strategy for Future Research Activity |
次世代シーケンサーの立ち上げを安定化させ、チップローディングを中心とした手技を確実なものとすることを最優先する。そのようにすることが、遅れた分を取り戻す最短距離であると考えている。また、抗血小板薬を1つに絞ることも考えている。
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Causes of Carryover |
次世代シーケンサーの立ち上げが不安定であったため、最もコストがかかるチップの使用に至らなかったことが最大の原因である。また、それまでの過程である、サンプル作成の段階においても、安定しない箇所があったために、チップローディングに至らなかったのも副次的な要因として挙げられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験手技が安定化すれば、チップ使用量も増加するので実験の巻き返しが図れると考えている。また、コストがかかるシーケンサー本体の定期的なコンディションチェック(必須である)が本年度に予定されているため、それに補填する予定である。
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