2014 Fiscal Year Research-status Report
腎細胞癌の発生と肉腫様変化におけるRAC2-VAV1シグナルの役割
Project/Area Number |
26462399
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小島 崇宏 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40626892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 淳 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550246)
末富 崇弘 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10574650)
西山 博之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
神鳥 周也 筑波大学, 医学医療系, 助教 (50707825)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 腎細胞癌 / 肉腫様変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.腎癌組織におけるRAC2の発現について 淡明型腎癌組織24例においてRAC2のmRNA発現が非癌部よりも有意に亢進していることを定量PCR法にて確認した。進行度との関連を検討したが、ステージとの明らかな関連はみとめなかった。さらに免疫染色では42例中20例(48%)にて癌細胞におけるRAC2タンパク発現を確認した。浸潤リンパ球においてRAC2発現が亢進していた。同一症例の淡明型成分と肉腫様成分を用いて、免疫染色を施行したが肉腫様成分での有意な上昇は明らかではなかった。 2.腎癌組織におけるVAV1の発現について 淡明型腎癌組織24例においてVAV1のmRNA発現が非癌部よりも有意に亢進していることを定量PCR法にて確認した。RAC2とVAV1の発現には有意な正の相関がみとめられた。 3.腎細胞癌におけるRAC2の発現について 293T(Human embryonic kidney cell line)に対し、5つの腎癌細胞株においてRAC2発現が上昇していることを定量PCRにて確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、肉腫様腎癌に有意に発現亢進がみとめられると考えていたが、免疫染色にて発現の亢進は確認されなかった。そこで、組織アレイの作成は見送ることにした。
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Strategy for Future Research Activity |
肉腫様腎癌におけるRAC2の強発現が確認できなかったため、淡明型腎癌におけるその発現の意義について検討することにする。リンパ球とともに癌細胞自身にもその発現がみとめられることから、今後は腎癌細胞株を用いて、siRNAにて発現抑制し、細胞機能への影響を検討することを考えている。
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