2016 Fiscal Year Annual Research Report
The roles of RAC2-VAV1 signaling in oncogenesis and sarcomatoid differentiation of renal cell carcinoma
Project/Area Number |
26462399
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小島 崇宏 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40626892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 淳 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550246)
末富 崇弘 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10574650)
西山 博之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
神鳥 周也 筑波大学, 医学医療系, 助教 (50707825)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 腎細胞癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎がん細胞株においてRAC2の発現抑制により増殖能や遊走能が抑制されることを前年度に確認した。しかしながら、腎がん細胞株においてVAV1がRAC2のGDP/GTP交換因子(GEF)として機能し、 増殖能や浸潤能を制御していることを証明できなかった。そこで、過去の報告からRAC2のGEFとして新たにホスホリパーゼD2(PLD2)に着目することとした。淡明型腎細胞癌67症例の免疫化学染色によるPLD2の発現解析を行った結果、PLD2高発現例では予後不良であった。また、腎がん細胞株(SKRC52、SKRC59)においてsiRNAによるPLD2の発現抑制を行ったところ、in vitroで増殖能や浸潤能が有意に抑制された。in vivoにおける検証を行うためレンチウイルスベクターによりPLD2発現抑制株を作成した。マウス皮下移植モデルにおいてPLD2の発現抑制は有意に腫瘍増殖を抑制した。さらに、腎被膜下移植モデルにおいて腫瘍浸潤が抑制された。しかしながら、pull-down assayにてPLD2発現抑制によるRAC2活性変化を確認しようと試みたが、購入したRac2 Activation Assay Kit(EMD Millipore, 17-369) では活性型RAC2の確認ができなかった。そこで、PCRアレイによる遺伝子発現解析により、PLD2が制御する細胞浸潤に関連する遺伝子としてアンギオゲニン(ANG)を新たに同定した。腎がん細胞株に対してANGの中和抗体の添加により浸潤は抑制され、ANGのリコンビナントの添加により浸潤が促進された。さらに、PLD2によるANGの制御は、PLD2によるホスファチジン酸(PA)の産生を介していた。以上の結果をまとめ、論文投稿の準備中である。
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Research Products
(3 results)