2015 Fiscal Year Annual Research Report
REIC/Dkk-3遺伝子治療における抗癌免疫活性化作用の基盤解析
Project/Area Number |
26462413
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
有吉 勇一 岡山大学, 大学病院, 医員 (10643520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
公文 裕巳 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 特命教授 (30144760)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | REIC遺伝子治療 / クロスプレゼンテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
REIC 蛋白がクロスプレゼンテーションによる抗原提示に与える影響の検討 前年度の研究成果により、モデル抗原としての卵白アルブミン(ovalbumin, OVA)を発現した癌細胞株を用いたマウスモデルによりREIC/Dkk-3遺伝子治療によるOVA特異的細胞障害性T細胞が誘導されていることが証明された。本年度はREIC/Dkk-3遺伝子治療により誘導されたREICタンパクが樹状細胞に作用して抗原提示機能に与える影響を検証した。抗原提示能の評価には OVA エピトープが提示された状態を特異的に認識する T 細胞受容体を有したトランスジェニックマウスであるOT-1 マウスを用いた。REIC/Dkk-3遺伝子治療を行ったマウスから採取したリンパ節より樹状細胞を分離し、OT-1マウスの脾臓より分離したOVAを認識するCD8陽性T細胞(OT-1細胞)と反応させELISA により IFN-γ 産生量を評価したところREIC/Dkk-3遺伝子治療マウスのリンパ節から分離した樹状細胞と反応させたOT-1細胞はIFN-γを産生していることが確認された。OT-1細胞がIFN-γを産生するためには樹状細胞によるクロスプレゼンテーションが必要であり、本実験よりREIC/Dkk-3遺伝子治療によりクロスプレゼンテーション能を有する樹状細胞が誘導されたことが証明された。同等の結果はREICタンパクより誘導した樹状細胞でも確認され、REIC 遺伝子治療により誘導された樹状細胞が遠隔転移を含む全身性免疫応答を誘導する理論的根拠を証明した。
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Research Products
(1 results)