2014 Fiscal Year Research-status Report
尿路上皮癌における生理活性酸化脂質の新規役割の究明
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26462431
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
近藤 幸尋 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80215467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康友 日本医科大学, 医学部, 講師 (90297911)
齋藤 友香 日本医科大学, 医学部, 助教 (60350063)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 尿路上皮癌 / プロスタグランジン / アラキドン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 培養癌細胞を用いたin vitroの解析:ヒト膀胱癌細胞株(T-24やEJ)、マウス癌細胞株(BBM-5 やMBT-2)を、通常酸素濃度(21%O2)下あるいは低酸素濃度(1および5%O2下で培養し、①各種生理活性酸化脂質産生関連酵素(PLA2、COX、種々のPG 最終合成酵素、5-LO、12/15-LO)やPGおよびLT 受容体の発現の違いについて、RT-PCR 法や抗体染色により検討した。 ②既知のPGおよびLT類(PGD2、PGE2、PGF2αなど)をEIA法やLC-MSより検討した。 2.培養癌細胞を用いたin vitroの解析(2):新規生理活性酸化脂質の探索・同定:低酸素下では、PGやLTといった既知の生理活性酸化脂質とは異なる構造の脂質が産生される可能性を考え、あらかじめ、癌細胞を放射標識アラキドン酸で標識した後、細胞を通常酸素濃度下 あるいは低酸素濃度下で培養し、産生された脂質を抽出後、TLCで分離分析し比較検討した。同時に、放射標識していない癌細胞から産生される脂質についても、LC-MSで解析し、低酸素曝露 による変化について比較検討を行い、顕著な変化がみられたものについて構造決定を試みた。 3マウスを用いたin vivoの解析:マウス皮下にBBM-5やMBT-2およびヌードマウスにT-24やEJを移植し、腫瘍の増殖とともに、 腫瘍組織内における低酸素マーカーの発現がいかに変化するかをモニターし、1と同様、低酸素による①生理活性酸化脂質の産生酵素および受容体の発現変化、ならびに②生理活性酸化脂質の産 生変化について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床サンプルの採集により基礎実験よりより臨床応用を目指すものであるが、手術標本の回収および解析が遅れている。これは科学研究費決定後に大学の倫理委員会に提出するため申請および認可の時間を要するため、現在においては遅れている。次年度よりの臨床検体を用いた研究の挽回が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
若干の遅れはあるものの、方針は現状の通り進めていく。
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Causes of Carryover |
旅費を使うことが無かったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に旅費として計上する。
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Research Products
(2 results)