2016 Fiscal Year Annual Research Report
Role of bioactive oxidized lipid in urothelial carcinoma
Project/Area Number |
26462431
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
近藤 幸尋 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (80215467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康友 日本医科大学, 医学部, 准教授 (90297911)
齋藤 友香 日本医科大学, 医学部, 助教 (60350063)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 尿路上皮癌 / 生理活性酸化脂質 / シスプラチン / ホスホリパーゼ2 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行性膀胱癌の治療は、手術療法・化学療法・放射線療法があるものの化学療法の存在は欠かすことが出来ない。そのなかで化学療法はシスプラチンを中心としたものが中心で、ここ30年変化が見られない。そこでシスプラチンの作用増強は化学療法に於いて効果増大に結びつく重要な要素である。近年、膜グリセロリン脂質のsn-2位のアシル鎖を加水分解し、脂肪酸とリゾリン脂質を遊離する酵素であるPLA2(ホスホリパーゼA2)のうち、酵素活性を発揮するのにCa2+を必要としないiPLA2(カルシウム非依存性PLA2)が癌の増殖と関与することが、いくつかの癌種で報告されている。ヒト膀胱癌の網羅的解析に於いてもiPLA2の発現は強く、臨床検体の病理標本でも膀胱癌で強く発現されていた。培養膀胱癌細胞で(EJ細胞)でiPLA2阻害剤であるbromoenol lactone(BEL)を投与後CPPDを投与し、細胞増殖をMTT Assayにてシスプラチン単独と比較した。次にフローサイトメトリーにて、BEL+CDDP投与後のアポトーシスについてCDDP単独と比較した。最後にsiRNAによりiPLA2γをノックダウンし、同様の結果が得られるかを確認した。MTT AssayではBEL3μM、10μMを前投与後にCDDP8μM投与したときにCDDP単独に比較し有意に細胞増殖が抑制された。フローサイトメトリーでも同様にCDDP単独に比較しBEL+CDDPでアポトーシスが増加していた。さらにsiRNAにおいてMTT Assay、フローサイトメトリーともに同様の結果が確認された。以上の結果よりCDDP効果増強剤としてBELの臨床応用に取り組んでいる。
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Research Products
(2 results)