2016 Fiscal Year Annual Research Report
A preliminary study of neuronal plasticity on neuromodulation in rats
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26462436
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
松田 陽介 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (90345687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 修 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (90242552)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Neuromodulation / 脛骨神経 / 神経可塑性 / 神経伝達物質 / 過活動膀胱 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では雌性Sprague-Dawleyラットを使用した。第7、8胸椎で胸髄を離断し脊髄損傷を作成したラットの左側脛骨神経にカフ電極を設置し、1回30分、5ヘルツ、200μ秒幅の刺激条件で電気刺激を行った。脊髄損傷作成後に排尿反射が回復するまでの間、1日2回のクレーデ排尿を連日実施した。脊髄損傷作成の4週後に膀胱内圧測定を実施し、電気刺激を継続後の作用を覚醒状態で評価した。膀胱内圧測定は膀胱頂部より挿入したポリエチレンカテーテル(PE-50)より持続的に生理食塩水を0.04 ml/分で注入し、ラットはボールマンケージ内に拘束し、測定を行った。脊髄損傷後のラットの平均膀胱容量は1.02 ± 0.05 ml(0.8~1.24 ml)、平均non-voiding contraction (NVC)数は5.6 ± 0.7回(2~9回)、平均の最大排尿収縮圧は54.9 ± 1.8 cmH2O (46.1~63.9 cmH2O)で あった。脊髄損傷作成前1週間、脊髄損傷作成直後、脊髄損傷作成後1週間に脛骨神経電気刺激を開始した群で比較を行ったが、膀胱容量、NVC数、最大排尿収縮圧に有意差を認めなかった。 研究計画では、ラット胸髄離断(脊髄損傷)モデルに対する脛骨神経電気刺激の作用ならびに排尿中枢での神経可塑性に関わる遺伝子(c-fos、zif 268、c-jun等)の発現に加え、中枢神経系でのエンケファリンやGABA等の神経伝達物質を評価する予定であった。しかしながら、脊髄損傷ラットにおける膀胱内圧測定上の脛骨神経電気刺激の作用を示すことができず、脛骨神経刺激が不随意収縮や排尿反射の回復に影響するという仮説も裏付けることができなかった。このため中枢神経系での神経可塑性についての評価を実施しなかった。
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Research Products
(5 results)