2015 Fiscal Year Research-status Report
尿道組織における細胞外マトリクスが尿禁制に及ぼす機能的、形態学的検討
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26462446
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
住野 泰弘 大分大学, 医学部, 客室研究員 (30325716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 教授 (00222430)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 外尿道括約筋 / 細胞外マトリクス / 加齢 / 腹圧性尿失禁 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット尿道間質組織におけるECMの加齢変化の検討 (方法)未経産雌性ラットを2群(若年群2か月、加齢群18か月齢)に分け、以下の実験を施行した。1)機能解析:失禁圧、尿道基線圧、膀胱圧上昇時の尿道反応。2)分子生物学的解析:Bioplex Proアッセイを用いて血清サイトカインの測定を行った。 (結果)1)失禁圧は加齢群が若年群と比較して有意に高値を示した(p<0.05)。尿道基線圧は若年群が加齢群と比較して有意に高値だった (p<0.01)。2)Bio-Plex Proサイトカインアッセイでは、加齢群において複数の炎症性サイトカインが有意に高値を示した。IL-1a, IL-1b, IL-2, IL-5, IL-6, IL-10, IL-13, IFN-γ, GCSF, TNF-α (p<0.01) ,IL-4 (P<0.05)。 (まとめ)今回は両群とも未経産ラットを用い、加齢の影響に焦点をあてた。加齢に伴い様々な血清中炎症性サイトカインの上昇、尿禁制低下がみられ慢性炎症はSUIの一因である可能性が示唆された。今後、尿道組織をLaser capture microdissectionを用いて組織毎に分け、炎症性サイトカインや細胞外マトリクス代謝産物の局所発現を測定する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回は両群とも未経産ラットを用い、加齢の影響に焦点をあてた。加齢に伴い様々な血清中炎症性サイトカインの上昇、尿禁制低下がみられ慢性炎症はSUIの一因である可能性が示唆された。今後、尿道組織をLaser capture microdissectionを用いて組織毎に分け、炎症性サイトカインや細胞外マトリクス代謝産物の局所発現を測定する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、尿道組織をLaser capture microdissectionを用いて組織毎に分け、炎症性サイトカインや細胞外マトリクス代謝産物の局所発現を測定する予定である。
また、ヒト外尿道括約筋由来の幹細胞の増殖分化制御機構についても当科では行ってきたがこれまでは高純度の幹細胞集団が採取困難であり長寿化遺伝子を導入した細胞を用いて実験を行ってきた。このため幹細胞の純度がどうしても低下する傾向があった。今後は高純度な幹細胞集団を得るための培養系の確立についても取り組む予定である。こうして得られた幹細胞集団を用いてECMの構造変化や炎症性サイトカインがに与える影響についても検討したい。
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Research Products
(10 results)