2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of genes related to human azoospermia using a reverse genetics method
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26462469
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
千石 一雄 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30163124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 敏伸 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70360998)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 無精子症 / 男性不妊 / 遺伝子 / ETV5 / RAD21L |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでヒト精子形成に関連する遺伝子群を同定し、ヒト精子形成メカニズムを解明するため、多くの遺伝子と無精子症との関連を報告してきた。今回はまず、転写因子をコードしており、ノックアウトマウスの表現型がヒトSertoli cell only syndrome (SCOS)と完全に一致しているETV5遺伝子に関し、日本人SCOS患者140名とコントロール116名を対象として、血液からGenomic DNAを抽出しダイレクトシークエンスによるmutation解析を行った。その結果、明らかなmutationは検出できなかったが、ETV5遺伝子に4つのSNPが検出可能であった。正常コントロール群との比較ではエクソン2に存在するSNP2 (P=0.002)、 エクソン7に存在するSNP3 (p<0.001)において患者群においてゲノタイプ、アレルの出現頻度が高値であった。また、SNP3はcoding region内における多型であり、アミノ酸の置換を伴うことから、ヒトETV5遺伝子多型は日本人SCOSに起因する無精子症の発症に関与することを明らかにした。 また、減数分裂に関与し、ノックアウトマウスでは減数分裂停止による無精子症の表現型を示すRAD21L遺伝子に着目し、38名の減数分裂停止による無子症、140名のSCOSによる無精子症患者と200名の正常群を対象に解析した。 Coding regionのmutation解析では3つのSNPが検出され,SNP2, 3はいずれの無精子症患者群でもゲノタイプ、アレルの出現頻度は正常群に比し有意に高率であることが示され、RAD21L遺伝子がヒト精子形成過程に重要な役割を担うことを明らかにした。
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Research Products
(3 results)