2016 Fiscal Year Annual Research Report
A functional analysis of a transcription factor Hand2 and its clinical significance in the human endometrium
Project/Area Number |
26462505
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
岡田 英孝 関西医科大学, 医学部, 教授 (80330182)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生殖医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠率向上のために不妊症の病態解明や診断の確立は、少子高齢化社会における重要な課題である。生殖補助医療における凍結融解胚移植周期治療の経験から、プロゲスチンの補充が着床率の向上に重要であることが示されている。新規転写因子であるHand2が実験動物において着床や脱落膜化に必要であると国外の複数の研究グループから報告されている。ヒト子宮内膜でのHand2の調節機構や役割の解明することを目的とした。 ヒト子宮内膜組織を機械的および酵素的に融解して、培養ヒト子宮内膜間質細胞を分離培養し分子生物学的機能解析を行った。これらの細胞におけるHand2 mRNA発現は、プロゲスチンの時間依存的に誘導されており、プロゲステロンレセプター拮抗剤の同時添加によりその効果が消失することを確認した。間質細胞の分化(脱落膜化)を促進させる8-bromo-cAMP (Br-cAMP)を単独あるいはプロゲスチンと同時に添加して解析した。Hand2 mRNA発現は、Br-cAMP添加で変化を認めなかったが、プロゲスチンとの同時添加により増加し相乗効果を認めた。さらに、Hand2の機能解析を行うため、その発現抑制した細胞を作成した。Hand2に対する特異的なinhibitorが無いので、siRNAによりノックダウン(発現抑制)を行った。これらの細胞で増殖能を検討したが、明らかな変化を認めなかった。分化能については、脱落膜化のマーカーであるプロラクチンmRNA発現を検討した。Hand2の発現を抑制した脱落膜化細胞でプロラクチン発現が減少していることを明らかとした。
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Research Products
(8 results)