2015 Fiscal Year Research-status Report
耳管周囲組織をターゲットとした新しい耳管閉鎖障害モデル・治療戦略の確立
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26462545
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊地 俊晶 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (20509418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香取 幸夫 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20261620)
池田 怜吉 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (30645742)
大島 猛史 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (40241608)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 耳管 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は前年度に引き続き動物実験並びに臨床検討を行った。 動物実験については、ラットに比べマウスでは耳介並びに外耳道が狭く、安定的に測定可能なプローブの開発が困難であった。引き続き条件検討などを研究代表者を中心に研究分担者と緊密なミーティングを重ねながら検討を行っている。 耳管に関する臨床検討においては、以下の検討を個なった。 コンビームCTを用いた耳管開放症患者における耳管閉鎖距離の検討において、耳管開放症状(自声強聴・耳閉感・自己呼吸音聴取)と耳管閉鎖距離との有意な相関性は認められなかったが、鼓膜呼吸性動揺、耳管機能検査(TTAG並びにsonotubometry)の陽性所見と耳管閉鎖距離とに有意な相関関係を認めた。現在英文査読誌に投稿中である。 また、耳管開放症難治例に対する耳管ピン挿入術の治療成績について検討を行った。これまで耳管開放症に対する手術的治療法の報告は20例程度の報告が殆どであったが、今回は252耳という多数の症例に関する検討を行った。従来タイプ耳管ピンと新型タイプ耳管ピンとの比較検討を行い、治療成績については両者に有意な差は認められなかったものの、咽頭口への脱落の合併症が優位に減少している結果であった。また、5年以上の長期に留置している症例であっても重篤な有害事象は認めなかった。こちらは英文査読誌に投稿準備中である。 さらに中耳内視鏡並びにコンビームCTを用いた耳管鼓室口、耳管骨部の解剖の検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスモデルの条件設定がうまく出来ていない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きマウスモデルの条件検討を行う。また結果の出ている臨床実験についての報告準備を行う。
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Causes of Carryover |
実験計画の遅れにより動物購入が予定よりも少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に動物購入費に充てる予定である。
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