2015 Fiscal Year Research-status Report
アミノグリコシド系抗菌薬の内耳有毛細胞への侵入経路の解明に基づく内耳保護の試み
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26462551
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川島 慶之 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10376759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 佳裕 信州大学, 医学部, 教授 (50282752)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 内耳有毛細胞 / 機械電気変換イオンチャネル / TMC1 / TMC2 / アミノ |
Outline of Annual Research Achievements |
The Jackson Laboratoryより購入したTmc1ノックアウトマウス(B6.129-Tmc1tm1.1Ajg/J, Tmc1Δ/+)およびTmc2ノックアウトマウス(B6.129-Tmc2tm1.1Ajg/J, Tmc2Δ/+)を交配しTmc1;Tmc2ダブルノックアウトマウスを作製した。同じくThe Jackson LaboratoryよりコントロールとしてC57BL/6Jの野生型マウスを購入した。野生型マウスの腹腔内にゲンタマイシンを投与し、免疫染色によりゲンタマイシンの内耳での分布の観察を試みたが、P14以下では有毛細胞でのゲンタマイシンの分布が確認できなかった。有毛細胞へのゲンタマイシンの取り込みが確認できなかった原因として、ゲンタマイシンが血管迷路関門を通過して有毛細胞まで到達できなかった可能性以外に、免疫染色の感度が低いために同定できなかったことが考えられた。より感度の高い実験手段として、Texas Redとゲンタマイシンを合成したTexas Red標識ゲンタマイシン(GTTR)を作製した。野生型マウスにGTTRを腹腔内投与したところ、生後早期のマウスにおいても有毛細胞へのGTTRの取り込みが観察された。現在、生後0日から生後6日までのTmc1;Tmc2ダブルノックアウトマウスおよび野生型マウスにGTTRを投与し、内耳有毛細胞への取り込みを比較検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
免疫染色では予想していた結果が得られなかったが、GTTRを用いた実験に変更後、予想していた結果が得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に若干の変更を加え実験を進めて行く。
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Causes of Carryover |
計画よりやや遅れている実験に必要な試薬を購入していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験に必要な試薬を購入する。
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