2017 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of M cells in pharyngeal tonsil
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26462554
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
杉本 寿史 金沢大学, 附属病院, 講師 (20547179)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | M細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
耐性菌に暴露されていても、急性中耳炎を全く発症しない児もいれば、反復性中耳炎となり頻回の通院治療を余儀なくされる児もいる。我々が以前厚生労働科学研究にて行なった「小児反復性中耳炎に対する十全大補湯(JTT)の有効性の検討」では、JTTが反復性中耳炎罹患頻度を減少させ、この難治性感染症に有効であることが示されている。今回JTTにより咽頭扁桃のM細胞が量的または質的に改善され反復性中耳炎が治癒するという仮説をたて、その立証をおこなった。十全大補湯(JTT)が咽頭扁桃におけるM細胞の発現度と取り込み能を改善させるか検証した。 1)マウスをJTT投与群と非投与群に分け、それぞれの咽頭扁桃におけるM細胞の発現度および取り込み能を比較した。JTT投与により、M細胞の発現度あるいは取り込み能には有意差を認めなかった。 2)RANKL欠損マウスに対してJTTを投与し、その咽頭扁桃におけるM細胞の発現度を検討した。JTTによりM細胞の欠損の回復は見られなかった。 3)JTT投与により反復性中耳炎が治癒し、かつ睡眠時無呼吸のためにアデノイド切除をおこなった患児5例と、反復性中耳炎が治癒しない患児5例、コントロールとして睡眠時無呼吸のためにアデノイド切除をおこなった患児5例の咽頭扁桃組織を用いてM細胞の発現度を解析した。JTT投与により反復性中耳炎が治癒し、かつ睡眠時無呼吸のためにアデノイド切除をおこなった患児群の発現度が高い傾向をしめした。
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Research Products
(6 results)