2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26462570
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
鈴木 光也 東邦大学, 医学部, 教授 (50302724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 真一 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10359606)
上羽 瑠美 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10597131)
坂本 幸士 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50323548) [Withdrawn]
牛尾 宗貴 東京大学, 医学部附属病院, 臨床登録医 (70361483)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エストロゲン / 卵巣摘出 / ABR / 血管条毛細血管 / 更年期 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣が発育する時期を考え、全身麻酔下に生後8週のICR メスマウスを用いた。蝸牛機能に対するEstrogenの効果を調べるために、実験群(Estrogen欠乏群)に対しては両側卵巣を摘出し、卵巣を摘出しないSham手術を施行した群をコントロールとした。卵巣摘出群のマウスは非卵巣摘出群に比較して背部の脱毛が多くみられた。卵巣摘出群において、手術1か月後(3か月齢)では32KHzで、また術後2か月後(4か月齢)では2, 4, 8, 16,および32 KHzで非卵巣摘出群(コントロール)に比較してABR閾値の有意な上昇が認められた。透過電顕による観察では、卵巣摘出群・非卵巣摘出群ともに3か月齢・4か月齢ともに血管条毛細血管基底膜の3層構造は不明瞭になっていた。血管条毛細血管基底膜上のCationic polyethyleneimine (PEI)の分布は、3か月齢・4か月齢ともにほとんど認められず、血管条毛細血管基底膜の陰性荷電の著しい減少が示唆された。ラセン靭帯の毛細血管基底膜においては、術1か月後(3か月齢)および術後2か月後(4か月齢)でPEI粒子の整列が確認され、基底膜の陰性荷電が存在することが示唆された。卵巣摘出により影響を受ける因子として、ホルモンバランスの異常と加齢性変化の促進が予想される。そこで次に段階としては、蝸牛毛細血管特に血管条とラセン靭帯の毛細血管におけるIgGの沈着状況とエストロゲンアルファ、ベータ受容体の発現の変化を明らかにしてゆく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
共同研究者とともに実験を行っている東京大学耳鼻咽喉科学教室が昨年6月に新たに移転したため、移転前後3か月程度は実験が行なえなかった。その影響により実験計画は大幅に遅れてしまい、研究期間の延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はエストロゲンおよびIgGの抗体を用いて免疫染色を行なっている。蝸牛のみならず前庭器の変化についても免疫組織学的に観察する予定である。
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Causes of Carryover |
実験を行っている東京大学耳鼻咽喉科学教室の全面移転によって、移転前準備及び移転後の整備のために昨年3月から11月まで実験を遂行することができなかったため、予算の執行が次年度に持ち越された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
エストロゲン(アルファ、ベータ)抗体、抗IgG抗体、抗IgM抗体の購入、データ解析のための統計ソフトの購入、標本の写真撮影の際に使用する側視鏡、データ取り込みのためのPC購入、論文作成に必要なPC周辺機器(スキャナー、プリンター)購入を計上する予定である。成果の発表を秋から冬にかけて国内外の学会で報告し、論文投稿するための費用としても計上する。
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Research Products
(1 results)