2014 Fiscal Year Research-status Report
嗅神経切断後のTNF-α阻害薬による嗅神経の機能的再生促進法の確立
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26462579
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
宮村 朋孝 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), リサーチアソシエイト (20581838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正佳 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80343218)
玉利 健悟 三重大学, 医学部, 助教 (90585176)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 鼻科学 / 嗅覚 / 再生医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は嗅神経再生に対するTNF-α阻害薬の効果を組織学的検討で確認した。 実験動物として、組織学的に嗅神経を容易に視覚的に確認可能な遺伝子組み換えマウスであるOMP-tau-lacZマウスを用いた。マウスにペントバルビタールを腹腔内注射して全身麻酔し、固定器で固定した。前頭開頭を行い、嗅球と篩板を露出させて、ステンレスカッターを一側の篩板と嗅球との間に挿入して嗅神経を切断した。対側はコントロールとして神経切断を行わずにおいておいた。止血後、閉頭し、動物を覚醒させた。 手術直後に、TNF-α阻害薬であるエタネルセプトを腹腔内注射した。低用量、高用量の2種類の投与群とコントロールとして生食投与群の3群を設けた。 術後5日目、14日目、42日目、70日目に、それぞれマウスをパラホルムアルデヒドで還流固定し、頭部骨をEDTAで脱灰後、組織切片を作成し、各種染色を行い、CCDカメラでデジタル画像化し、嗅神経の再生、グリア瘢痕形成、炎症マーカーとしてマクロファージの局所浸潤などの程度を定量化して測定した。なお、嗅神経の確認にはX-Gal染色にて嗅神経と嗅球の糸球体を可視化した。グリア瘢痕と組織全体の確認にはニュートラルレッド染色を用いた。またグリア瘢痕内の活性化星状膠細胞の確認には抗GFAP抗体を用いた免疫染色を行った。マクロファージの確認にはマクロファージ特異的な抗CD68抗体で免疫染色を行い、確認した。 以上の結果、TNF-α阻害薬は嗅神経切断後の局所でマクロファージの浸潤とグリア瘢痕形成を投与量依存性に抑制した。そして、それに反比例して、嗅神経再生が促進されたのを組織学的に確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画書通りの実験遂行であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も当初の計画通りに実験研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
金額の端数が合わなかったため。ただし、当該年度の使用予定額のほとんどを使用した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の研究計画の遂行のために使用する。
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Research Products
(3 results)