2014 Fiscal Year Research-status Report
下顎歯肉癌における発現分子の網羅的解析とネトリン1の関与の解明
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26462622
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
中平 光彦 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (10253353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 毅 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60406494)
古株 彰一郎 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (30448899)
自見 英治郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40276598)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯肉癌 / E-Cadherin / MICA/B / netrin-1 / 骨吸収 |
Outline of Annual Research Achievements |
下顎歯肉癌は、下顎骨への浸潤形式により手術方法が決定されるため、癌浸潤がどこまですすんでいるかを診断することは非常に重要である。下顎歯肉癌において発現する分子によって、重症度・進行度の分類が可能かどうかを検討するために、これまで下顎歯肉癌患者の手術で切除した検体4例において組織学的検討を行った。癌に関わる分子として、ULBP1, ULBP2, ULBP3, ULBP4, VCAM-1, N-Cadherin, E-Cadherin, MICA/Bについて注目した。下顎歯肉癌検体において、これらのタンパク質の局在を調べるために免疫染色を行ったところ、検体の正常歯肉の領域に比較して歯肉癌の領域ではE-Cadherin, MICA/Bの発現が増強されていた。癌には血管新生が重要であり、血管内皮細胞より産生されるnetrin-1が癌の進行・骨吸収に関係するかどうかを細胞レベルで検討する目的で、マウス脳からnetrin-1のcDNAを抽出して遺伝子を環状DNA(プラスミド)に挿入するクローニングというものを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
netrin-1の解析についてクローニングを行ったが、細胞実験を開始できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
netrin-1プラスミドを骨芽細胞に遺伝子導入して骨代謝に関わるかどうか、recombinant netrin-1を骨芽細胞・破骨細胞に作用させて分化に影響を与えるかどうかを検討する。また、引き続き20例ほどの検体でE-Cadherin, MICA/Bの発現を免疫染色で検討する。
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Causes of Carryover |
組織学関係の消耗品が必要と見込んだ金額よりも少なく済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度の実験では、生化学実験の消耗品の費用として計上する。
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