2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26462633
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山本 哲也 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50134581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 和秀 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40234067)
望月 清文 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (90182162)
澤田 明 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (80293570)
石田 恭子 東邦大学, 医学部, 准教授 (80334936)
石澤 聡子 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (00362145)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 眼科学 / 臨床医学 / 緑内障 / 失明 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 緑内障治療改善プロジェクト ①緑内障手術用ミニシャントの有用性の検討: EX-PRESSミニシャントの臨床試験を継続実施している。②手術と薬物治療の眼圧体位変動に及ぼす影響の相違:薬物治療中および濾過手術後の緑内障眼を対象として検討し濾過手術後に体位変動幅の減少することを見出した。③長期管理例の成績と予後因子解析:平均18年間観察した症例データから視神経乳頭出血と経過中眼圧標準偏差が重要な予後因子であることを見出した。④濾過胞感染の予防及び予後改善:感染の原因菌のシリコーンチューブ表面におけるバイオフィルム形成に関して研究を行っている。⑤既存データの二次利用:術後Wipe-out現象に関連する中心視野と視力の関連の研究を行っている。 2. 緑内障早期発見プロジェクト⑥頭部MRIによる早期診断:岐阜薬科大学他との共同研究としてPreperimetric glaucoma、初期緑内障、正常対照者で頭部MRIを撮影し、視放線領域の画像と両眼視野の関係を検討している。⑦OCTによる早期診断:緑内障例(PPG、近視眼含む)の黄斑部と乳頭周囲NFLを光干渉断層計で計測し、3年の経過観察後における、OCT画像と視野の対応について発表した。⑧眼底写真画像処理による自動早期診断:岐阜大学知能イメージ分野と共同で眼底写真から緑内障性視神経症の特徴(陥凹、乳頭の蒼白な色調、血管偏位、等)を抽出し、自動早期診断に役立てる研究を実施している。 3. 疫学プロジェクト ⑨正常眼圧緑内障の高度視機能障害: 5年以上経過観察を行いえた正常眼圧緑内障症例における中途失明率を算出し、結果を外国雑誌に投稿した。⑩日本緑内障学会濾過胞感染全国共同研究における高度視機能障害:共同研究のデータを二次利用し、感染による失明率を0.24-0.36%(5年)と推定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は本研究プロジェクトと関連して10編の英文論文を発表した。また、一般講演として19回、招待講演として2回の学術成果発表の機会を得た。さらに、現在の研究の進行状況から今後の順調な成果の発表が見込める。しかしながら、上述の研究課題10項目のうち項目①、⑤、⑥については現在研究実施中であるが、まだ発表できる成果が挙げられていない。したがって、上記のように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は研究計画の2年目であり、本研究を完成に導く上での重要な時期である。このため、平成26年度に得られた成果をもとに、下記のように研究を推進させる予定である。 1. 緑内障治療改善プロジェクト ①緑内障手術用ミニシャントの有用性の検討: EX-PRESSミニシャントの臨床試験を継続する。②手術と薬物治療の眼圧体位変動に及ぼす影響の相違:さらに眼圧体位変動のデータ収集を進め、臨床諸因子との関連を検討する。③長期管理例の成績(治療介入による改善の有無)と予後因子解析:新たな視点(例えば失明をエンドポイントとするなど)から、各種治療介入による予後改善の有無と程度、予後関連因子の解析を多変量解析の手法により検討する。④濾過胞感染の予防及び予後改善:細菌バイオフィルムの研究を進め、濾過胞感染予防法を検討する。⑤既存データの二次利用:術後Wipe-out現象に関連する中心視野と視力の関連の研究を継続して行う。 2. 緑内障早期発見プロジェクト⑥頭部MRIによる早期診断:岐阜薬科大学他と共同研究として実施しているPreperimetric glaucoma、初期緑内障、正常対照者で頭部MRIを撮影し、視放線領域の画像と両眼視野の関係を検討するプロジェクトを進める。⑦OCTによる早期診断:前年度に引き続き、4-6年の経過観察後におけるOCT画像と視野の対応について検討する。⑧眼底写真画像処理による自動早期診断:岐阜大学知能イメージ分野との共同研究(眼底写真から緑内障の特徴を抽出し、自動早期診断する研究)を継続させる。 3. 疫学プロジェクト ⑨正常眼圧緑内障の高度視機能障害:正常眼圧緑内障症例における中途失明率の論文を発表する。また、失明の関連因子の研究を行う。⑩日本緑内障学会濾過胞感染全国共同研究での高度視機能障害:このプロジェクトは平成26年度で一応の成果を得たものと考える。
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Research Products
(31 results)
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[Journal Article] TBK1 gene duplication and normal-tension glaucoma.2014
Author(s)
Ritch R, Darbro B, Menon G, Khanna CL, Solivan-Timpe F, Roos BR, Sarfarzi M, Kawase K, Yamamoto T, Robin AL, Lotery AJ, Fingert JH
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Journal Title
JAMA Ophthalmol
Volume: 132(5)
Pages: 544-548
DOI
Peer Reviewed
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