2014 Fiscal Year Research-status Report
網膜疾患では網脈絡膜循の変化はいつ,どのようにして起こるか?
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26462635
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩瀬 剛 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (80642339)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 網脈絡膜血流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、網脈絡膜循環の自己調節機能を画像により明確に可視化すること、網膜疾患における自己調節機能の異常も含め網脈絡膜循環の変化との関連を調べることを目的として研究を進めてきた。自己調節機能の異常を検出するためには、正常眼における視神経乳頭および脈絡膜の自己調節機能を調べる必要があり、それぞれにおいて、レーザースペックルフルオログラフィーを用いて日内変動があることを世界で初めて報告した(Iwase et al., Medicine, 2015)。また男女間では視神経乳頭部において血流流速に違いがあることを発見し、報告(2014レーザースペックル研究会)し、論文として投稿中である(under revision)。さらに網膜血管においては動脈と静脈では血流状態が異なることをレーザースペックルフルオログラフィーと補償光学眼底撮影装置から得られた画像を合成し、報告し(2014日本網膜硝子体学会)、論文として投稿中である。また、種々の条件下において眼循環動態がどのように変化するかを調べデータを蓄積することができ、また網膜剥離、網膜静脈閉塞症においても眼循環動態の変化のデータを蓄積することができた。これらの結果は順次、学会で報告し、論文として投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
正常眼における視神経乳頭および脈絡膜には、レーザースペックルフルオログラフィーを用いて日内変動があることを世界で初めて報告し論文としてまとめることができた(Iwase et al., Medicine, 2015)。男女間では視神経乳頭部において血流流速に違いがあることを発見し、報告(2014レーザースペックル研究会)し、論文として投稿中である(under revision)。さらに網膜血管においては動脈と静脈では血流状態が異なることをレーザースペックルフルオログラフィーと補償光学眼底撮影装置から得られた画像を合成し、報告し(2014日本網膜硝子体学会)、論文として投稿中である。また、種々の条件下において眼循環動態がどのように変化するかを調べデータ蓄積を行うことができた。また網膜剥離,網膜静脈閉塞症においても眼循環動態の変化のデータを蓄積することができ、当初の目標を達成できているものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
正常人眼において蓄積したデータおよび網膜剥離、網膜静脈閉塞症などの疾患において蓄積した眼循環動態の変化のデータをまとめ報告し論文としてまとめる。さらに多岐にわたる網膜疾患においてデータを蓄積していく。またレーザースペックルフルオログラフィーで得られる値は相対値であるので、補償光学眼底撮影装置から得られる血管系の正確な計測と合わせて絶対血流量を算出できるようにする。
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Causes of Carryover |
論文掲載料として算出予定であったが、論文が掲載されるまでには時間がかかったため,未使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究をすすめて、さらに論文を投稿料に使用する。
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