2014 Fiscal Year Research-status Report
RAGEを標的とした加齢黄斑変性の新規治療法の開発
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26462662
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
白神 史雄 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50187530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西堀 正洋 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50135943)
森實 祐基 岡山大学, 大学病院, 講師 (50432646)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 糖尿病網膜症 / 終末糖化産物 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢黄斑変性は失明に至る難治性の眼疾患であり、加齢とともに蓄積する炎症原因タンパク(終末糖化産物,アミロイドβ)による酸化ストレスや慢性炎症を背景として発症する。本研究は、終末糖化産物とその受容体であるRAGEに着目し、終末糖化産物による酸化ストレスや慢性炎症に対する新規化合物の抑制効果を明らかにし、加齢黄斑変性の新たな治療法開発の基盤となる研究を行う。平成26年度は、1)終末糖化産物の中でも特に毒性が強いとされているグリセルアルデヒド由来の終末糖化産物を作成した。2)網膜を構成する細胞のうち、加齢黄斑変性の発病に関与する網膜色素上皮細胞について、ヒト人工多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞を分化誘導した。平成27年度に、終末糖化産物が網膜色素上皮細胞の機能に及ぼす影響を検討する基盤を形成できた点で、重要な成果であると言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
終末糖化産物の中でも特に毒性が強いとされているグリセルアルデヒド由来の終末糖化産物を作成したこと、そして、終末糖化産物による細胞機能への影響を検討する上で、最もヒト生体の網膜色素上皮細胞に近い性質を持つと考えられるヒト人工多能性幹細胞由来の網膜色素上皮細胞を継続的に分化誘導できるシステムを構築することに成功したことによって、今後順調に研究を進めていくことができるようになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
はじめに、終末糖化産物が網膜色素上皮細胞の機能に及ぼす影響を検討する。そして、終末糖化産物の受容体であるRAGEの新規阻害物質の探索を行う。その上で、新規阻害物質が網膜色素上皮細胞の機能に及ぼす影響を検討する。現時点で研究計画の変更予定はない。
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