2016 Fiscal Year Annual Research Report
Revealing pathogenesis of Fuchs endothelial corneal dystrophy in Japanese by means of exome array
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26462667
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
上野 盛夫 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40426531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 正和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70381944)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フックス角膜内皮ジストロフィ / ゲノムワイド関連解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、他人種とは有病率や遺伝的背景が異なることが知られている日本人フックス角膜内皮ジストロフィ(Fuchs corneal endothelial dystrophy, FECD)患者に固有なバリアントを同定することでFECDの病因や病態の解明を目指している。昨年度までに、イルミナ社のエキソームアレイを用いて、523検体分のFECD患者および正常コントロール検体のジェノタイプデータを取得した。さらに厳格な品質管理により、最終的にFECD患者55検体と正常コントロール445検体について総計278,032バリアントのジェノタイプデータを厳選した。 そこで本年度は、上述したジェノタイプデータを用いたゲノムワイド関連解析(Genome-wide association study, GWAS)を実施した。その結果、白人においてFECD関連遺伝子として報告されているTCF4の周辺領域には、日本人では有意なバリアントが全く検出されなかった。特に、白人FECD患者でリスクバリアントとして報告されているrs613872が日本人ではバリアントではないことが判明した。 一方、GWASの結果、第6番染色体上にボンフェローニ補正を超えるバリアントを含む領域を同定することに成功した。本研究で同定した最も有意なバリアントは、FECDの病態評価に用いられる角膜の厚さ等の量的形質との関連性が認められなかったものの、NCBIのdbSNPの情報から日本人と白人とではリスクアレルが逆転している興味深い事実が判明した。 本研究により、日本人と白人におけるFECDの遺伝的背景の違いを説明しうるバリアントの同定に成功した。今後は本研究で獲得したFECD関連バリアントを詳細に解析することによって、日本人FECD患者の発症機序を解明していきたいと考えている。
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[Presentation] Genome-wide association study of Fuchs endothelial corneal dystrophy in a Japanese population2017
Author(s)
Morio Ueno, Masakazu Nakano, Hiroko Nakagawa, Hiroko Adachi, Yuichi Tokuda, Yoko Ikeda, Chie Sotozono, Kei Tashiro, and Shigeru Kinoshita
Organizer
ARVO 2017 Annual Meeting, Seattle
Place of Presentation
Baltimore, MD, USA
Year and Date
2017-05-11 – 2017-05-11
Int'l Joint Research
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