2017 Fiscal Year Annual Research Report
Ophthalmological and systemic investigations of autosomal dominant optic atrophy with OPA1 mutations.
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26462674
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
角田 和繁 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 部長 (30255525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 孝彰 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10297418)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 常染色体優性視神経萎縮症 / DOA-Plus disease / OPA1 / Auditory Neuropathy |
Outline of Annual Research Achievements |
常染色体優性視神経萎縮症(Autosomal dominant optic atrophy, ADOA)は比較的頻度の高い遺伝性視神経疾患で、患者は徐々に進行する視力低下および中心視野の異常を自覚する。約80%の症例でOPA1遺伝子が発症に関与していると言われる。OPA1遺伝子を持つ患者には、 Auditory neuropathy(AN)による聴覚障害、外眼筋麻痺、Neuropathy、ミオパチーなどの全身症状が発症するDOA-Plus diseaseであることが知られている。海外では視神経萎縮以外の症状は約20%に発症するとされ、合併症の出現頻度が比較的高いことが分かっている。しかし国内においてその病態および頻度については不明な点が多い。本研究では耳鼻咽喉科および神経内科と協力し、本疾患における眼科的、全身的臨床症状、ならびにOPA1遺伝子の遺伝子型について詳細に検討した。 遺伝性網膜疾患に関する全国研究チーム(JEGC、全30施設)に呼びかけを行い、ADOAにAN等の全身合併症を含む症例の有無を問い合わせ、該当症例にはOPA1遺伝子検査を行った。その結果、全国で3名のみDOA-Plus diseaseが存在することが確認された。3例ともANを併発しており、1例では失調、外眼筋麻痺を併発していた。東京医療センターおよび慈恵医大における通常のADOA群31例においては、変異の種類はミスセンス変異、ノンセンス変異、スプライス変異、挿入・欠損と多岐に渡っていた。いっぽう、DOA-Plusの3症例についてはすべてミスセンス変異が原因となっていた。 本邦におけるADOAの合併症例は欧米に比べて頻度が低く、特にGTPaseドメインのミスセンス変異が関与していることが明らかになった。合併症には軽度な失調も含まれていたため、初期の合併症が見逃されている可能性も考えられた。
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Research Products
(3 results)