2014 Fiscal Year Research-status Report
イリジウム錯体を用いた網膜低酸素病態イメージングの開発
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26462678
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
秋山 英雄 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60359586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 幸紀 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10400722)
向井 亮 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70436327) [Withdrawn]
鹿嶋 友敬 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70573088) [Withdrawn]
松本 英孝 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (30420178)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | りん光寿命 / 低酸素 / 網膜 / イリジウム錯体 |
Outline of Annual Research Achievements |
虚血網膜を作成した動物モデルにイリジウム錯体を投与してそのりん光をとらえることができたが、そのイリジウム錯体の分布が不均一であった。不均一に分布したりん光シグナルの発光強度画像は直接酸素分圧を示すものではないことがわかった。一方、イリジウム錯体のりん光は低酸素になると発光寿命が延びるという性質をもつ。イリジウム錯体が不均一に分布しても、その発光寿命画像は酸素分圧を反映していることがin vitroの実験から判明した。寿命測定システムを生体に応用するために、マウスの網膜からのりん光寿命を測定した。イリジウム錯体BTPDM1(250 nmol/250 mL, 10% DMSO)をマウスの尾静脈から投与して、マウスの吸気を定常状態、15%,10%の条件下に変化させた。マウスのりん光寿命は低酸素状態に依存して延長した。今後はそのりん光寿命測定法を眼底カメラに内蔵させて、in vitroで得られたようなりん光の発光寿命画像を得て眼底の酸素分圧の絶対値を求めることを目標とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
りん光の発光強度より、発光寿命測が酸素分圧を調べるにあたり適していることがわかった。この研究の目的は虚血網膜における酸素分圧の絶対値を算出することであるので、この結果は大きな前進である。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロズーム顕微鏡に発光寿命を測定するシステムを内蔵させて、虚血に陥った網膜の発光寿命イメージを得る。
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Causes of Carryover |
次年度に予定している実験に必要な動物、試薬を購入するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験の再現性や眼底のりん光寿命イメージを得るための実験に使用するマウスやウサギ、試薬の購入代金に充てる。
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