2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26462681
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山上 聡 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10220245)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 杯細胞 / 結膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト結膜上皮を無血清・無フィーダーで培養し増殖因子をコントロールすることで、single cell由来の細胞を結膜上皮系細胞と杯細胞に別々に分化させることができるようになった。本研究では、ヒト結膜上皮細胞由来の細胞の幹細胞性の検討、細胞外、細胞内のシグナル伝達の機構を中心に検討した。まずsingle cellとして採取したヒト結膜上皮細胞の幹細胞性の検討した。方法は研究用ドナー強角膜から結膜を採取し、コラゲナーゼ処理後non-tissue culture dishを用いて細胞を単離したが、これらの継代培養の反復による自己複製能の検討をおこなったが継代は困難であった。また基底細胞マーカーの発現も再検討を要するものであるなど明らかな結果は得られなかった。 次に杯細胞分化促進増殖因子の機能的受容体の検討を行った。FGF2の機能的受容体の決定するためFGF2で刺激されたsingle cell由来細胞を回収し、FGF2の受容体FGFR1-4の遺伝子発現解析を行ったところ、FGFR1およびFGFR2遺伝子が検出され、FGF3およびFGF4遺伝子は検出されなかった。次に遺伝子が検出されたFGFR1およびFGFR2に関するウエスタンブロッテイングによる蛋白発現解析をおこなったところFGFR1およびFGFR2の蛋白も検出された。以上よりFGF2を介する細胞外のシグナルはこれら機能的受容体を介していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫染色の結果が明らかでなく、別の証明方法を検討中である。またサンプルの研究用ヒト角膜の輸入頻度もやや少ないことも原因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究予定のヒト結膜上皮細胞由来の細胞の幹細胞性の検討、細胞外のシグナル伝達の機構を中心とした解析を再度試み、増殖因子による違いにも更に言及できるようにきめの細かい研究を推進していく。
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