2016 Fiscal Year Research-status Report
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26462704
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 基 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80372291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 博典 東北大学, 大学病院・小児外科, 助教 (00723032)
仁尾 正記 東北大学, 医学系研究科・小児外科学分野, 教授 (70228138)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腸管免疫 / 静脈注射用脂肪製剤 / 脂肪代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究協力者の退職に伴う研究体制の変更、同様の他研究などの影響で、研究計画が予定より遅延し、研究期間の延長を申請した。 マウス腸管からの免疫担当細胞(特に腸管マクロファージ系の細胞)の分離、フローサイトメトリーによる免疫担当細胞のサブセット分離と当該レセプターの発現解析、腸管免疫担当細胞(特にマクロファージ系)の培養系の確立などの主要な研究、解析は順調に進んでいる。 GPR120がM1型のマクロファージに発現し、DHA, EPAなどのω3系脂肪酸のレセプターとして働き抗炎症作用を示すことが、他施設より最近報告されていることから、我々はさらにマクロファージの特定のサブセットでの発現や腸炎、腸管不全関連肝障害の抑制に注目して研究を進めていきたいと考えている。 我々はマウス腸管の免疫担当細胞のうち、特定のマイロファージ系サブセット(CD169陽性マクロファージや特定のケモカインを発現する亜集団)にGPR40やGPR120などの長鎖脂肪酸レセプターが発現すると考えており、炎症刺激(LPSなど)による炎症系サイトカインの発現解析とω3系脂肪の付加により炎症が抑制されることをin vitroの実験系で検証し、in vivoのDDSマウス腸炎モデルなどにて実際に腸炎が抑制されることを今後、検証する予定である。 また最近の報告では、大腸GLP-1陽性内分泌細胞にGPR120が発現し、消化管内分泌との関連も報告されている。GLP-2は短腸症候群の治療薬として注目されていること、GLP-2との関連は報告されていないことなどから、GPR120とGLP-2発現との関連についても検討する予定である。 こうした研究は延長した研究期間内に成果を公表できる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、動物実験などを担当していた研究協力者の退職に伴う研究体制の変更や、本研究に類似した他施設からの研究発表などの影響で、研究計画が予定より遅延し、研究期間の延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫学を専攻する大学院生を研究協力者に加え、主要な研究計画(マウス腸管からのターゲット(免疫担当細胞)の分離、フローサイトメトリーなどによる解析、腸管由来免疫細胞の培養系の確立と免疫刺激試験など)は順調に進んでおり、延長した研究期間内に成果を公表できる見込みである。
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Causes of Carryover |
研究実施計画の遅れに伴い、今年度の研究費の支出は最小限とし、研究実施計画の延長により。主な研究費および成果発表のための旅費などは来年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度に繰り越した研究費により遅延した残りの研究を実施し、成果を学術集会や論文誌などに発表、投稿する予定である。
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Research Products
(4 results)