2015 Fiscal Year Research-status Report
コラーゲン結合型VEGF-Cによる効果的なリンパ管新生の研究
Project/Area Number |
26462731
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松本 洋 岡山大学, 大学病院, 助教 (20423329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 治 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00209537)
杉山 成史 岡山大学, 大学病院, 医員 (80379776)
美間 健彦 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80596437)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リンパ管再生 / VEGF-C / 融合タンパク |
Outline of Annual Research Achievements |
Sf9を用いたタンパク生産系を利用し、コラーゲン結合型VEGF-Cの生産確立出来た。しかしVEGF-Cとしての活性を評価したところ活性が認められなかった。VEGF-C活性の評価法として、MTSアッセイや細胞遊走活性、チューブ形成活性などを試みたがいずれもVEGF-C活性の評価が難しかった。最終的には細胞内シグナル伝達のMAPK経路のErkリン酸化解析にて評価を行うことが出来た。生産したコラーゲン結合型VEGF-CにVEGF-Cとしての活性が無い原因を検討したところ、Sf9を用いたタンパク生産過程で細胞内からタンパクを回収していたため、きちんと分泌経路をたどっていないことが原因では無いかと考えられた。そこで、シグナルペプチドの一種であるMellitinを付加したVEGF-Cの組換え遺伝子を作成し、これを用いてSf9でVEGF-Cを生産し、培養上清からタンパクを回収した。そしてErkリン酸化解析を行って活性を評価したところ、高いVEGF-C活性を認めた。そこで、現在PCRの手法を用いてコラーゲン結合型VEGF-CにMellitinを付加した組換え遺伝子を作成しているところである。また、これまではVEGF-CのC末端にコラーゲン結合ドメインを付けていたが、VEGF-Cの立体構造から考えるとN末端の方がVEGF-C活性を阻害しにくい事が予想されたため、N末端にコラーゲン結合ドメインを付けたパターンのコラーゲン結合型VEGF-Cも作成しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
VEGF-C活性の評価法は確立出来たが、VEGF-C活性を有するコラーゲン結合型VEGF-Cの作成には未だ至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
分泌型のコラーゲン結合型VEGF-Cを2種類(VEGF-CのN末端とC末端にコラーゲン結合ドメインが付いたもの)作成し、コラーゲン結合能とVEGF-C活性を評価する。さらに動物実験における活性評価も進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
予定よりも安く物品購入出来たため、また予定よりも実験が進んでいないため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遺伝子組換え試薬、培地、実験動物、コラーゲン基剤等の購入に試用する予定である。
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Research Products
(1 results)