2014 Fiscal Year Research-status Report
島状側頭筋移行術を用いた顔面神経麻痺再建術における神経可塑性と神経再支配機序
Project/Area Number |
26462740
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松田 健 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50423166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 実 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50196432)
垣淵 正男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50252664)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 側頭筋移行術 / 顔面神経麻痺 / ラットモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である26年度はプロジェクトを開始するにあたって、動物モデルを安定して作製できるようにするための予備調査、実験を行った。文献的にも過去に報告のないモデルであるため、モデル作製における、側頭筋周囲の解剖の理解、モデル作製における工夫は研究において基礎となる部分であるため、充分に時間をかけて進めていく予定である。 一方で関連分野の研究者との情報・意見交換、当該分野の最新の情報収集のため、形成外科・整形外科・耳鼻咽喉科・マイクロサージャリー領域の学会に出席した。 本研究と重なる、顔面神経麻痺の治療、末梢神経再生、ならびにその可塑性に関する研究の一成果としては、2014年に以下の5論文を発表した。 1.松田 健、柴田 実 松代直樹 頭髪生え際皮膚切除による眉毛挙上術 Facial Nerve Research Japan 34(1) : 126- 128, 2014. 2.松田 健、垣淵正男 ループ型神経移植を利用した顔面神経再建 PEPERS No. 92「顔面神経麻痺の治療update」: 7-12, 2014. 3.林 礼人、山本有平、垣淵正男、松田 健、古川洋志、橋川和信、渡辺頼勝、上田和毅 顔面神経麻痺再建法における定義ならびに呼称 ~Fukushima提言~ 日本形成外科学会会誌 34(11): 783-796, 2014. 4.柴田 実、松田 健 末梢神経損傷の治療 Peripheral Nerve 25(2): 272-278, 2014. 5.Matsuda K, Kikuchi M, Murase T, Hosokawa K, Shibata M. Free flap transfer for complex regional pain syndrome type II. Case Rep Plast Surg Hand Surg 1 1-4, 2014.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究においてはラット側頭筋をその血流と支配神経を保ったまま、顔面に移行させる必要があり、側頭筋の栄養血管、支配神経に関する局所解剖の把握が必須である。 文献的にも過去に報告のないモデルであるため、モデル作製における手技的問題・課題が生じそれの解決に向けてさらに調査・予備実験を行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
側頭筋の栄養血管、支配神経に関する局所解剖の把握は安定した動物モデルの作製に必須であり、これは本研究の基盤となる部分であるため、多少の時間がかかるとしても手技的問題を解決する必要がある。 評価の手法等に関してはある程度確立された、過去に用いられたものを使用する予定であり、一旦モデルが安定して作製できるようになれば、多少の遅れは取り戻せるものと考えている。
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Causes of Carryover |
モデル作製に先立って予備実験・調査が26年度の主なプロジェクトの内容となった。 それに伴い評価等に用いる機器、試薬等の購入が比較的少量で済んだことにより次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モデルの作製を安定して行えるような体制となれば、機器の購入、試薬の購入等で使用予定である。
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Research Products
(5 results)