2015 Fiscal Year Research-status Report
蘇生後症候群へのスタチンの多面効果: 水溶性と脂溶性の比較
Project/Area Number |
26462743
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中山 慎 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60596443)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 典子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90569774)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 心肺停止 / 蘇生後症候群 / スタチン |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスを用いた心停止モデルにおいて、蘇生後に水溶性+脂溶性スタチンの併用投与を行った。 【方法】マウスをカリウム投与による8分間の心停止状態にした後、心臓マッサージ、人工換気とアドレナリン投与により心肺蘇生し、蘇生1時間後に水溶性スタチンであるプラバスタチン(P)3mg/kgを静脈内投与、脂溶性スタチンであるシンバスタチン(S)10mg/kgを皮下投与した(S+P群)。対照として生理食塩水を投与した群(NS群)と比較検討した。蘇生4日後に脳組織を灌流固定して、H&E染色を行い細胞障害を組織学的に評価した。 【結果】生存率はS+P群が有意に高かった(S+P群:67% vs NS群:50%)。海馬CA1領域における細胞障害はS+P群が有意に少なかった(S+P群:12.8% vs NS群:36.3%, P<0.05)。線条体においても細胞障害はS+P群が有意に少なかった(S+P群:23.4% vs NS群:42.4%, P<0.05)。 【結論】脂溶性+水溶性スタチンの併用投与は蘇生後の短期生存率を高め脳神経障害を軽減する
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験室の耐震工事のため実験中断
|
Strategy for Future Research Activity |
蘇生後の神経学的所見を向上させる至適投与量を検討する。
|
Causes of Carryover |
実験室の耐震工事のため実験が中断した。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
マウス購入費 筑波大学動物資源センター利用料金 マウス行動解析用の器具
|