2016 Fiscal Year Research-status Report
蘇生後症候群へのスタチンの多面効果: 水溶性と脂溶性の比較
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26462743
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中山 慎 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60596443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 典子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90569774)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 心肺蘇生 / スタチン / 蘇生後症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】 病院外心停止患者の社会復帰率は6%台と非常に低い。蘇生後に脳機能障害(蘇生後脳症)をきたす患者の割合は全体のうち約7割で、そのうちの約3割が重篤な脳浮腫を生じ脳死へと移行する。蘇生後の脳浮腫を予防する治療はまだ見つかっていない。昨年度までのスタチン併用投与で蘇生後の脳神経細胞保護作用が認められたため、今回は脳水分量を測定し脳浮腫予防効果を検討した。薬剤投与量は前年と同様に行った。 【方法】 全身麻酔後のマウスをカリウム投与による7分間の心停止状態にした後、心臓マッサージ、人工換気とアドレナリン投与により心肺蘇生を行い、蘇生1時間後にプラバスタチン3mg/kgを静脈投与、シンバスタチン10mg/kgを皮下投与した。対象として生理食塩水を投与した群(NS群)と比較した。蘇生24時間後にwet to dry法を用いて脳水分量を測定して脳浮腫の有無を比較検討した。 【結果】 NS群では蘇生後の脳水分量が線条体において81.8±0.5%と有意にsham手術群の77.2%±0.2%より増加し、脳浮腫を生じていた。スタチン併用投与群では線条体の水分量が80.6±0.4%とNS群より有意に低下していた。 【結論】 蘇生後の水溶性+脂溶性スタチンの併用投与により蘇生後の脳浮腫を軽減できた。機序としてスタチンの抗炎症作用による脳血液関門の安定化が考えられるが、今後さらなる研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
耐震工事による2回の実験室の引っ越しのため。
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Strategy for Future Research Activity |
心肺蘇生後のスタチン投与による神経障害軽減、脳浮腫軽減効果の機序をサイトカインなどを測定して解明する予定。
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Causes of Carryover |
実験室の耐震工事のため実験が中断した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マウス購入費 筑波大学動物資源センター利用料金 RT-PCR測定キット、試薬購入
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