2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study regarding the establishment of cardiopulmonary resuscitation based on vasopressor dynamics in cardiopulmonary arrest
Project/Area Number |
26462746
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大嶋 清宏 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60361375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 周一 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20455992)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 心肺蘇生 / 心肺停止 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年7月から2017年7月までに当院へ搬送された心肺停止(CPA)症例に対し、縁者の同意のもと、来院直後に採血を行い血中カテコラミン(ドパミン、ノルエピネフリン、エピネフリン)およびバゾプレシンを測定できた170名のうち、病院前にエピネフリンを投与されなかった心原性CPA48例を、自己心拍再開(ROSC)(+)群とROSC(-)群の2群に分け検討した(なお、本研究内容は当院の倫理委員会で承認済、IRB #14-13)。 ROSC(+)群:14名、ROSC(-)群:34名で、年齢、男女比およびバイスタンダーによる心肺蘇生(CPR)施行率は2群間で有意差が無かった。病院前の心室細動の割合はROSC(+)群が有意に高く、心静止の割合はROSC(-)群が有意に高かった。病院前のCPR時間はROSC(+)群が有意に短く、来院後のエピネフリン投与量はROSC(+)群が有意に少なかった。さらに全CPR時間もROSC(+)群が有意に短かった。 来院時でエピネフリン投与前の血中ドパミン、ノルエピネフリン、エピネフリンおよびバゾプレシン濃度はいずれの群においても正常域以上であった。来院時の血中エピネフリンおよびノルエピネフリン濃度に関しては、ROSC(+)群がROSC(-)群よりも有意に低かった (エピネフリン:0.34 vs. 2.28 ng/ml、p=0.002、ノルエピネフリン:0.49 vs. 1.53 ng/ml、p= 0.007)。一方、ドーパミンおよびバゾプレシン濃度には2群間で有意差が無かった。 これらの結果から、心原性CPA症例においては、血中のエピネフリン濃度の上昇はROSC獲得に結び付かない可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)