2015 Fiscal Year Research-status Report
整数心拍数・呼吸数変動の非線形解析によるICU入室患者の重症度と転帰の判定
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26462749
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
遠藤 裕 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90168831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 正和 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (90375791)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 整数心拍数 / Deceleration Capacity / 蘇生後脳症 / 敗血症 / 重症度 / 転帰 |
Outline of Annual Research Achievements |
Deceleration Capacity (DC)は、瞬時心拍数の変化を減速成分として解析する新しい方法で、アーチファクトの影響が少なく、迷走神経活動を評価できる特徴を有する。実際に、急性心筋梗塞や救急外来患者の転帰予測に有用との報告がある。研究目的である整数心拍数の時間・周波数・複雑解析による重症度・転帰予測について、本年度は、DCの蘇生後脳症及び敗血症における重症度と転帰予測について検討、次年度に整数心拍数による解析と比較することとした。【方法】倫理委員会の承認のもと、ICU入室患者を対象とし、すでに保存或いは新規に記録した6~8時間分のRR間隔データを用いて、DC、周波数解析(Total,ULF,VLF LF, HFの各領域のパワー)、時間領域解析(Heart rate triangular index;HRT,SDNN,SDANN,RMSSDの指標)、複雑性解析(detrended fluctuation analysis:DFA指標)を算出した。蘇生後脳症では蘇生3ヶ月後のGOS1~3を転帰不良、GOS4~5を良好、敗血症では、ICU入室中の転帰(生存vs死亡)について、上記の各領域の指標を比較した。ROCによるAUCを算出、その転帰予測についても検討した。また、敗血症においては、上記の指標と重症度(APACHEII及び入室当日のSOFAスコア)の相関を検討した。【結果】蘇生後脳症31名、敗血症30名が対象となった。蘇生後脳症の転帰について、DC、HRT、SDNN、DFAにおいて有意差を認めたが、AUCはHRTとDFAのみが有意の0.76以上となった。一方、敗血症では転帰ではDCのみ、重症度ではAPACHEIIと周波数解析(Total,ULF,VLFの各パワー)に有意な相関を認めた。【結論】DCは蘇生後及び敗血症において生命予後の指標となるうると示唆された。本結果は救急医学会、集中治療医学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心拍変動領域において最近注目を集めているDCに関して、蘇生後脳症と敗血症の2病態で転帰予測の可能性を示すことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
蘇生後脳症や敗血症におけるDCによる転帰予測の可能性が示唆されたことから、本来の研究目的である整数心拍数による類似DC指標の算出方法、更に、算出した類似DC指標とDCとを比較する予定である。更に、集中治療部に入室する重症な他病態(心筋梗塞・脳卒中等)についても検討を加える予定である。
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Causes of Carryover |
次年度が最終年となることから、可能な限り最終年に残したいと考えた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
従来のデータ解析に関わるソフトサポート料等に加えて、最終年度の為、別刷り、国際学会の参加費等に使用する予定となっている。
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Research Products
(2 results)