2017 Fiscal Year Annual Research Report
Can opioid exacerbate acute lung injury via TLR4?
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26462760
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
松山 広樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (80515289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天谷 文昌 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60347466)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ARDS |
Outline of Annual Research Achievements |
急性呼吸窮迫症候群(Acute respiratory distress syndrome: ARDS)はさまざまな外傷や感染などが引き金となり肺内免疫反応が過剰となった結果肺組織の損傷が重篤化する病態である。ARDSは難治性で有り、有効な治療法が模索されている。ARDS治療中の支持療法として気管挿管による人工呼吸が用いられる。人工呼吸は苦痛を伴うため、人工呼吸中の患者にはオピオイドが頻用される。オピオイドは神経の免疫反応を惹起するとの報告があるため、人工呼吸中に投与されたオピオイドが肺組織の免疫反応を増強させ、肺損傷を増悪させる可能性を検証した。 これまでの研究期間において、ラット肺組織のオピオイド受容体の同定と急性肺損傷時のオピオイド受容体の発現変化を検討し、オピオイドの一種レミフェンタニルを投与する動物モデルを作成した。 今年度はレミフェンタニル投与下のラット肺組織の炎症反応を検討した。 ラットにレミフェンタニルを60分間持続皮下投与した。対照群として生理食塩水を投与するラットを用いた。60分後に行動解析を行い、神経組織への炎症反応により痛覚過敏が生じていることを確認した。その後ラットから組織を摘出し、炎症反応の有無を検討した。 知覚神経においては免疫反応が惹起されていたが、肺組織での炎症反応の有無は明確ではなかった。レミフェンタニルの投与量や投与時間により組織に対する影響には差が生じることが示唆された。
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Research Products
(1 results)